コロナ特別貸付「ゼロ・ゼロ融資」の返済猶予免除できない場合の借り換え対応方法【大阪の弁護士 西村 雄大監修:梅田パートナーズ法律事務所】

           

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コロナ特別貸付「ゼロ・ゼロ融資」の返済猶予免除できない場合の借り換え対応方法

2024.8.30

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2023年5月に通称「ゼロゼロ融資(コロナ融資)」の利払いが開始します。新型コロナウイルス感染症の影響による経営状況の悪化が続いている企業にとっては、大きな負担になるでしょう。
ここでは、ゼロゼロ融資とは何か、返済が始まると何が起きるのか詳しく解説します。
(出典:新型コロナウイルス感染症特別貸付)

この記事をわかりやすく解説
  • ゼロゼロ融資(コロナ融資)とは無利子・無担保の融資
  • 返済が難しいときの借り換え対応方法を解説
  • ゼロゼロ融資の借金を返済するには経営相談窓口に相談や事業再構築補助金を申請

ゼロゼロ融資(コロナ融資)とは

ゼロゼロ融資とは、新型コロナウイルス感染症の影響で売上が低下した企業に対し、無利子・無担保で融資することです。
当初は申請が殺到したことで政府系金融機関のみでは対応できなくなり、2020年5月から民間金融機関も融資できるようになりました。なお、民間金融機関への申請可能期日は2021年3月末です。

日本政策金融公庫では、条件を満たした個人事業主や零細企業に最大6,000万円、中小企業には最大3億円を借りられます。
たとえ返済が滞ったとしても、元本の8割あるいは全額を政府財源を利用する信用保証協会が立て替えます。

設備資金は最長20年、運転資金は最長15年と、長期の借入に対応しており、さらに最初の5年間は元金返済が免除されます。

このように、企業にとっては経営危機を乗り越える資金調達方法として重宝される仕組みであったため、2021年3月末時点で日本政策金融公庫からの貸付は13兆8,702億円にものぼりました。

ゼロゼロ融資は2023年5月に返済開始

ゼロゼロ融資の返済が2023年5月に始まります。これまで国は、返済猶予と返済不問を優先してきましたが、これは返済できる可能性が低い企業にも多額のお金を貸し付けることを意味します。利払いが難しく返済が滞る企業が続出すれば、国の負担が大きく増えるでしょう。

ゼロゼロ融資の保証債務残高は40兆円を超えており、代位返済の大量発生が起きるものならば数十兆円の負担を国が負うことになります。

国の負担が大きくなれば、各種税金の徴収強化、増税などが起きる可能性も否定できません。

ゼロゼロ融資の返済が難しいときの借り換え対応方法

ゼロゼロ融資の返済が難しいときは、次の手順で対応しましょう。

1.借入状況の把握

まずは、現在の借入残高や月々の返済額、返済予定日などを確認しましょう。これにより、滞納せずに完済できる見込みがわかるようになります。

また、士業や金融機関への相談時に持って行く資料としても活用できます。

2.弁護士に相談する

返済できない場合は、民事再生や自己破産などの法的手続きも検討しなければなりません。ただし、補助金の活用など他にも対処法はあるため、具体的なアドバイスを得るために弁護士に相談することが大切です。

3.民事再生や自己破産をする

民事再生とは、事業の再生を図ることを目的に、債権者の同意のもとで再生計画を再編し、返済していく手続きです。

基本的に会社を存続させることができますが、債権者集会を開催して再生計画について可決されなければなりません。また、裁判所に再生が不可能と判断された場合も民事再生を行えなくなります。

債務を減らしても返済の目処が立たない場合は、自己破産を検討する必要があります。財産を全て返済に充て、それでも返済できない借金は免除してもらいます。

なお、中小企業の多くは経営者が会社の借金の保証人になっているため、法人が破産するとその経営者も破産せざるを得なくなることが一般的です。

経営者が自己破産する場合、自宅や車などの財産を失うことになります。

ゼロゼロ融資の借金を返済するための対策

ゼロゼロ融資の借金を完済するために、次のように対策しましょう。

経営相談窓口に相談する

経済産業省が設けている「新型コロナウイルスに関する経営相談窓口」では、ゼロゼロ融資だけではなく、各種給付金や補助金、資金繰りなどの相談ができます。

平日だけではなく土日祝も対応している窓口もあるので、一度調べてみてはいかがでしょうか。

事業再構築補助金を申請する

事業再構築補助金は、事業の再構築を目的とした資金調達に利用できる補助金制度です。新事業の展開や事業拡大など、大きな事業再構築を目指す中小企業が応募できます。

なお、補助金を受け取るには、審査に通過しなければなりません。

応募条件は、コロナ禍で売上が減少している、新事業の展開や事業拡大を目的としている、認定経営革新等支援機関と一緒に事業計画を策定することです。

まとめ

コロナ特別貸付のゼロゼロ融資は、新型コロナウイルス感染症の影響で経営状況が悪化した企業にとって、魅力的な制度でした。しかし、2023年5月の利払い返済の開始がせまる中、滞納の可能性を不安に感じている企業が続出しています。

もし、返済が滞納しそう、滞納することが確定しているという場合には、早めに弁護士に相談することをおすすめします。

梅田パートナーズ法律事務所では、ゼロゼロ融資の返済滞納のみならず、他の借金に関する相談も受け付けています。まずはお気軽にご相談ください。

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この記事を監修した弁護士

弁護士 西村 雄大
梅田パートナーズ法律事務所

大阪弁護士会【登録番号 49195】

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弁護士紹介

代表弁護士

西村 雄大 Takahiro Nishimura

HPにお越し頂きまして誠に有難うございます。
弁護士の西村 雄大と申します。これまで「弁護士」という職業は、一般的にどこか取っ付き難い職業として認知されていたのではないかと思います。 今はインターネットなどを通じて、ある程度の知識は誰でも取得できるようになりました。法律に関しても同じです。 このような時代だからこそ、弁護士に頼んでよかったと思っていただけるよう、プラスアルファの情報・一つ上のサービスを心掛けて対応します。 まずはお電話ください。

経歴

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所属団体 大阪中小企業診断士協会
日本中小企業診断士協会
全国倒産処理弁護士ネットワーク
大阪青年会議所
著書および論文名 ・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載
テレビ出演 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」で、スーパーマーケット「ツジトミ」の倒産についてコメントしました。

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