会社の破産・申立、自己破産にかかる費用はどれぐらい?

2020.7.25

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経営者は会社の債務に対する連帯保証人になっているケースが多いため、会社の破産申し立てと同時に、経営者個人の自己破産も申し立てることが一般的です。会社を破産するときにかかる費用と、経営者個人の自己破産にかかる費用の両方を確認しておきましょう。

ここでは、会社の破産・申し立てと経営者個人の自己破産にかかる費用について詳しくご紹介します。

会社の破産申立に必要な費用の相場

会社の破産申立では、下記の費用がかかります。

・予納金
・官報公告費
・弁護士報酬
・実費

予納金と官報広告費は裁判所に納めます。また、破産申立では弁護士のサポートが欠かせないため、報酬の支払いも必要です。

それでは、会社の破産申立にかかる費用の相場をみていきましょう。

裁判所に収める「予納金」と「官報公告費」

予納金とは、破産手続きを行う破産管財人に対して支払われる報酬や実費に充当すべく、裁判所に納める費用です。官報公告費は、官報に破産開始決定の事実を掲載するためにかかる費用です。
官報は国が発行する新聞のようなもので、破産手続きを開始した旨は必ず官報に掲載しなければなりません。

官報公告費は14,786円と固定、予納金は20万円であることが一般的です。しかし、債権者による破産申立や、弁護士に破産申立の代行を依頼しない場合などでは、裁判所ごとに定められた予納金がかかります。

ここでは、東京地方裁判所における特殊なケースでの予納金額をご紹介します。

負債総額 予納金額
5000万円未満 70万円
5000万円〜1億円未満 100万円
1億円〜5億円未満 200万円
5億円〜10億円未満 300万円
10億円〜50億円未満 400万円
50億円〜100億円未満 500万円
100億円以上 700万円〜

上記のように、負債総額が多くなるほどに予納金も高くなります。

収入印紙・切手

破産手続き開始の申立書に収入印紙を貼ります。収入印紙の額は1,000円ですが、債権者による破産申立では2万円です。また、切手は4,200円分ですが、債権者が破産申立を行う場合は大型事件に関しては6,000円分が必要です。

弁護士費用

弁護士費用は、会社の破産申立の依頼時に支払う報酬のことです。損害賠償請求のような案件では、依頼時に支払う着手金と、損害賠償金の支払いが確定したときに支払う成功報酬に分かれていることが一般的ですが、破産手続きのサポートについては、着手金と成功報酬に分かれておらず、依頼時に一括で支払います。

弁護士費用の相場は、債権者数や債権者の会社の地域などで異なります。報酬額は100万円以上に設定されていることが一般的です。

経営者個人の自己破産にかかる費用の相場

経営者個人の自己破産の申し立てにかかる費用は、官報公告費、収入印紙、切手、弁護士費用で、東京地裁においては会社と経営者が一緒に破産申立をすることで、経営者分の予納金が免除されます。それぞれの費用は次のとおりです。

官報公告費・・・18,543円
収入印紙・・・1,500円
切手・・・4,100円分
実費(債権者へ送る通知の郵送費、交通費など)・・・数千円~数万円程度

また、経営者と会社の両方を同時に破産申立する場合でも、別途弁護士費用がかかります。ただし、一緒に破産申立を依頼することで、別時期に依頼するよりも費用が安くなる傾向があります。

一般的には、30万~70万円程度の弁護士費用が別途かかりますが、弁護士や依頼内容によって大きく異なるため、まずは相談することが大切です。

支払いが難しいときの対処法

会社の経営難によって、予納金を納めることが難しい場合は、分割納付ができないか相談してみてください。裁判所によっては、複数回の分割での納付を認めています。

また、弁護士報酬の支払いが難しいときも分割納付を相談しましょう。ただし、費用の安さだけを理由に弁護士を選ぶことはおすすめできません。

まとめ

会社の破産申立てにかかる弁護士費用は、債権者の数や所在地などで大きく異なります。また、予納金も負債総額で大きく異なるため、まずは信頼できる弁護士に相談して必要な費用を算出してもらいましょう。

「梅田パートナーズ法律事務所」では、会社や個人の破産手続きサポートしております。適正価格かつ適切な方法でサポートしておりますので、お気軽にご相談ください。

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この記事を監修した弁護士

弁護士 西村 雄大
梅田パートナーズ法律事務所

大阪弁護士会【登録番号 49195】

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代表弁護士

西村 雄大

弁護士の西村 雄大と申します。これまで「弁護士」という職業は、一般的にどこか取っ付き難い職業として認知されていたのではないかと思います。
今はインターネットなどを通じて、ある程度の知識は誰でも取得できるようになりました。法律に関しても同じです。
このような時代だからこそ、弁護士に頼んでよかったと思っていただけるよう、プラスアルファの情報・一つ上のサービスを心掛けて対応します。

法人破産申立て実践マニュアル〔第2版〕

弊所代表弁護士の西村雄大が「法人破産」に関する書籍に著書(共著)として参加し出版しております。

経 歴

2010
京都大学 卒業
2012
神戸大学法科大学院 卒業
2012
司法研修所
2013
弁護士 登録
2014
中小企業診断士 登録
2014
梅田法律事務所 設立
2015
経営革新等支援機関 認定
2017
梅田パートナーズ法律事務所 改称

資格・登録等

所属団体

テレビ出演

・2024年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「船井電機 突然の破産」についてコメント出演しました。

・2022年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「スーパーマーケット ツジトミの倒産」についてコメント出演しました。

著書および論文名

  • ・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
  • ・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
  • ・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載

事務所概要

事務所

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〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満4-6-4 R-Ⅱビル2階
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