会社の身売りとは?メリット・デメリットや従業員への影響をわかりやすく解説

2025.9.30

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会社の後継者問題や経営者の高齢化を背景に、「会社の身売り(M&A)」を選ぶケースが増えています。かつてはネガティブな印象を持たれがちだった身売りですが、現在では事業承継や企業成長の有力な手段として注目されています。

この記事では、会社の身売りの基本的な意味から、メリット・デメリット、従業員や経営者への影響、成功させるためのポイントまで詳しく解説します。

この記事の監修者

弁護士法人 梅田パートナーズ法律事務所
代表弁護士 西村 雄大

資格・登録機関
所属団体

会社の身売りとは

会社の「身売り」とは、親族や従業員に引き継がれず、会社を第三者に売却することを指します。かつてはマイナスイメージの強い言葉でしたが、近年ではM&Aの一形態として注目され、事業承継や成長戦略の手段として選ばれるケースも増えてきました。

実際には「身売り」と「M&A」はほぼ同じ意味で用いられます。M&Aには合併や一部事業譲渡なども含まれるため、より広い概念といえますが、会社全体を売却する「身売り」はM&Aの代表的な手法のひとつです。

会社の身売りを行うメリット

会社を第三者に売却する「身売り」には、経営者にとっても従業員にとっても多くの利点があります。ここでは、代表的なメリットを7つの観点から整理して解説します。

売却収入を得られる

会社を売却する最大のメリットは、株式や事業の売却益を得られることです。得た資金は老後の生活資金や新規事業への投資に充てることができます。

事業承継が可能になる

後継者不在の企業でも、第三者に売却することで事業を承継できます。従業員の雇用や取引先との関係も維持され、経営者だけでなく関係者全体の安心につながります。

個人保証や債務から解放される

多くの中小企業経営者は、借入に個人保証を付けています。会社を身売りすることで経営から退き、個人保証や債務のプレッシャーから解放されます。

廃業費用をかけずに撤退できる

清算には登記・公告費用や在庫処分など数十万~数百万円がかかりますが、会社を売却すればこれらのコストをかけずにリタイア可能です。

さらなる事業成長が期待できる

大手企業のグループ傘下に入れば、人材や資本を活用し、単独では難しかった成長を実現できる可能性があります。

経営者としての評価を高められる

企業価値を高めて売却できたこと自体が、経営者としての実績になります。近年ではベンチャー企業を成功させ、売却によって評価される経営者も増えています。

やりたいことに注力できる

会社経営から離れることで時間的・精神的余裕が生まれ、新たな事業やプライベートに集中できるようになります。

会社の身売りを行うデメリット

会社の身売りはメリットばかりではありません。契約内容や売却後の経営環境によって、思わぬ制約やリスクが発生することもあります。主なデメリットを確認しておきましょう。

一定期間の拘束が生じる場合がある

契約に「ロックアップ(キーマン条項)」が盛り込まれると、売却後も一定期間は経営に関与し続ける必要があります。すぐに引退したい場合は注意が必要です。

競業避止義務が発生するリスク

契約により、売却後に同業種の事業を始められないケースがあります。特に事業譲渡では、会社法で最大20年間同一地域での競業が禁止される点に留意が必要です。

従業員や取引先への影響

雇用や取引は原則維持されますが、数年後に待遇や条件が変わるリスクはあります。売却先の経営方針によって従業員や取引先に不安を与える可能性もあります。

会社の身売りによる従業員・経営者への影響

会社の身売りは経営者だけでなく、従業員や取引先にも大きな影響を与えます。ここでは、雇用や経営者の処遇といった観点から整理します。

従業員の雇用

株式譲渡では会社がそのまま引き継がれるため、雇用契約は基本的に継続されます。事業譲渡の場合は従業員の同意を得たうえで契約を巻き直す必要があります。

経営者の処遇

経営者が売却後も残るか退任するかは、買い手との交渉次第です。業績や契約条件に応じて柔軟に決まります。

会社の身売りを成功させるポイント

会社の身売りを検討する際には、戦略を立てずに進めてしまうと失敗につながりかねません。成功させるための重要なポイントを押さえておきましょう。

条件の優先順位を決めておく

売却価格だけでなく、従業員の雇用や経営方針の継続など、重視する条件を明確にして交渉に臨むことが重要です。

自社の強みを整理・強調する

買い手は強みを重視して評価します。技術力や顧客基盤など、自社の魅力を明確に示すことが成功のポイントです。

買い手選びは慎重に

単に高値を提示する相手ではなく、自社の文化や従業員を大切にしてくれる買い手を選ぶことで、売却後のトラブルを防げます。

従業員への説明を徹底する

不安を抱く従業員には、身売りの理由や将来のビジョンを丁寧に説明し、理解と協力を得ることが不可欠です。

M&A専門家に相談する

売り手側はM&Aに不慣れな場合が多く、買い手に不利な条件をのまされるリスクがあります。経験豊富なアドバイザーや弁護士の支援を受けることで、安心して進められます。

まとめ

会社の身売りは、後継者不在や経営者のリタイアなどを背景に、近年注目される選択肢です。売却益の獲得や事業承継の実現など多くのメリットがある一方で、従業員や取引先への影響、契約上の制約といったデメリットも存在します。

成功させるには、条件整理、買い手の選定、従業員への説明、そして専門家のサポートが不可欠です。特に、契約交渉や競業避止義務といった法的リスクを軽減するためには、弁護士の関与が重要になります。

梅田パートナーズ法律事務所は、会社の売却スキーム設計から交渉・契約書レビューまで幅広くサポートし、経営者の立場に寄り添った最適な解決策を提案しています。大切な会社を安心して次世代へつなぐために、まずは梅田パートナーズ法律事務所へご相談ください。

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弁護士ご紹介

代表弁護士

西村 雄大

弁護士の西村 雄大と申します。これまで「弁護士」という職業は、一般的にどこか取っ付き難い職業として認知されていたのではないかと思います。
今はインターネットなどを通じて、ある程度の知識は誰でも取得できるようになりました。法律に関しても同じです。
このような時代だからこそ、弁護士に頼んでよかったと思っていただけるよう、プラスアルファの情報・一つ上のサービスを心掛けて対応します。

法人破産申立て実践マニュアル〔第2版〕

弊所代表弁護士の西村雄大が「法人破産」に関する書籍に著書(共著)として参加し出版しております。

経 歴

2010
京都大学 卒業
2012
神戸大学法科大学院 卒業
2012
司法研修所
2013
弁護士 登録
2014
中小企業診断士 登録
2014
梅田法律事務所 設立
2015
経営革新等支援機関 認定
2017
梅田パートナーズ法律事務所 改称

資格・登録等

所属団体

著書および論文名

  • ・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
  • ・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
  • ・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載

テレビ出演

・2025年 日本テレビ様のnews zeroにて脱毛サロン“ミュゼ”「解散を決定」」についてリモート出演しました。

・2025年 日本テレビ様のnews zeroにて脱毛サロン“ミュゼ”休業「給料未払い」」についてリモート出演しました。

提供元:日テレNEWS NNN

・2025年 関西テレビ様の「newsランナー」にて、ミュゼプラチナム従業員が破産申し立て」についてコメント出演しました。

・2024年 関西テレビ様の「ドっとコネクト」にて、「アリシアクリニックの破産」についてリモート出演しました。

・2024年 日本テレビ様の「news zero」にて、「アリシアクリニックの破産 利用者への返金」についてコメント出演しました。

・2024年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「船井電機 突然の破産」についてコメント出演しました。

・2022年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「スーパーマーケット ツジトミの倒産」についてコメント出演しました。

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〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満4-6-4 R-Ⅱビル2階
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