住民税の督促状が会社に届くことはある?対応方法について解説

2026.2.8

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住民税を滞納すると、会社に督促状が届くことがあります。

法人の代表者、従業員、退職済みの従業員などの住民税の督促状が届いたときは、どのように対応すればよいのでしょうか。今回は、住民税の督促状が会社に届いたときの対応方法について詳しく解説します。
(出典:総務省)

この記事の監修者

弁護士法人 梅田パートナーズ法律事務所
代表弁護士 西村 雄大

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所属団体

住民税の督促状が会社に届いたときの確認事項

督促状に添付されている特別徴収税額の決定通知書を確認しましょう。督促状に記載された税額と通知書の税額が一致しているか確認します。

住民税の督促状が会社に届いたときの対応方法

住民税の督促状が会社に届いたときは、特別徴収税額の決定通知書を確認して、誰の住民税の督促状なのかを確認します。対応方法について詳しく見ていきましょう。

在籍社員の督促状の場合

在籍社員に該当者がいた場合は、納付漏れの可能性があります。また、本人からの徴収自体が漏れている可能性もあるため、確認が必要です。

会社が納付を忘れていたのであれば、添付されている納付書で納付すれば完了です。本人からの徴収が漏れていた場合は、別で徴収するか翌月分からまとめて天引きしましょう。その場合は、本人に事情を伝えるとともに謝罪することが大切です。

退職済みの従業員の場合

退職済みの従業員が該当者の場合は、住民税の徴収方法について確認が必要です。

  • 一括徴収……退職日から1月1日から5月31日までの間に退職した場合
  • 普通徴収……退職後すぐに次の職場へ勤務しない場合
  • 特別徴収継続……転職先が決まっている状態で退職した場合

一括徴収だった場合は、納めるべき税額と実際に徴収した額が一致しているか確認しましょう。複数月の金額を一括で振り込む形式のため、金額にミスが生じやすい傾向があります。

普通徴収だった場合は、会社側の手続き漏れの可能性があります。普通徴収切り替えの異動届を市区町村へ提出する必要があります。その後、該当者の自宅に住民税の残額を普通徴収で納付するための書類が送付されます。対応が遅れると分割払いの期間が短くなるため、なるべく早く対応しましょう。

特別徴収継続だった場合は、退職者が手続きを行っていない可能性があります。特別徴収切替の異動届を退職者に渡している旨を市区町村に連絡しましょう。

そもそも住民税とは

住民税とは、都道府県税と市区町村民税の総称です。日本に住む人すべてが納める義務がある地方税の一種です。

都道府県や市区町村が提供するサービス、福祉、教育などの財源として使用されています。

住民税には、個人が納める個人住民税と、法人が納める法人住民税の2つのタイプが存在します。

住民税は前年所得に基づいて計算されます。前年の所得に応じて税率が決まり、その税率を前年の所得額に適用して税額を算出します。納税期間は翌年の6月からで、通常は1年間で分割して支払います。会社員の場合、会社が給与から天引きして本人の代わりに市区町村へ納付する方法をとることが一般的です。

住民税の納付手続

住民税は会社が給与から天引きして納付する必要があります。手続きミスを防ぐために、ここで住民税の納付手続についておさらいしておきましょう。

給与支払報告書を市区町村に提出する

前年の1~12月までに支払った給与を1月31日を期限として市区町村に報告します。提出する書類は、給与支払報告書です。これにより、市区町村が住民税を算出する準備が整います。

特別徴収税額の決定通知書が送られてくる

給与支払報告書の内容をもとに住民税額が算出され、「特別徴収税額の決定通知書」が5月頃に会社に送られてきます。会社は、通知内容と実際の金額が合っているかどうかを確認します。

住民税を徴収する

通知された内容に問題がなければ、毎月の給与から住民税を天引きします。5月に通知されたものは6月から天引きが必要なことに注意しましょう。また、多くの場合は住民税額が変動するため、正しい金額かどうか今一度確認してください。

住民税を納付する

給与から住民税を天引きし、翌月10日までに市区町村に納付します。住民税の納付を忘れると本人が滞納した扱いとなり、延滞税がかかる恐れがあります。会社への不満やトラブルにつながりかねないため、確実に納付しましょう。

まとめ

会社に住民税の督促状が届いた場合は、まず該当者を調べる必要があります。法人の代表者の可能性もありますが、多くの場合は在籍社員か退職済みの従業員でしょう。徴収方法に応じて対応方法が異なるため、今回解説した内容を参考に適切に対応してください。

梅田パートナーズ法律事務所では、住民税を支払えないような状況において債務整理や倒産手続きのサポートを行っておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。

住民税の督促と勤務先バレに関するFAQ

Q住民税を滞納しています。督促状はいきなり会社に届くのですか?
原則として、最初の督促状は「自宅(住民票の住所)」に届きます。 いきなり会社に「〇〇さんが滞納しています」という通知が送られることは、プライバシー保護の観点から通常はありません。 ただし、あなたが会社で「特別徴収(給与天引き)」されている場合、天引き額の変更通知などは会社に行きますが、滞納の督促状(納付書付きの警告)は、あくまで個人(納税義務者)の自宅宛てが基本です。
Q自宅への督促状を無視し続けたら、会社に連絡がいきますか?
はい、いずれ会社に連絡がいきます。 自宅への督促を無視し続けると、役所は強制徴収(差押え)の準備に入ります。その一環として、あなたの勤務先に対して「給与の金額、支給日、振込先」などを照会する「財産調査(給与照会)」を行います。 この調査書類が会社に届いた時点で、経理担当者や経営者に「住民税を滞納して、差押え寸前である」という事実が知れ渡ります。
Q役所が会社に私の給料のことを聞くのは、個人情報保護法違反ではないのですか?
違反ではありません。法律上の正当な権限です。 地方税法や国税徴収法第141条により、徴収職員には「質問検査権(財産調査権)」が認められています。 これにより、役所は本人の同意なしに、勤務先や銀行に対して財産調査を行うことができ、勤務先にはこれに回答する法的義務があります。したがって、プライバシーの侵害にはあたりません。
Q会社に電話がかかってくることはありますか?
あります。特に連絡がつかない場合はかかってきます。 自宅への郵便物が戻ってきたり、携帯電話への連絡を無視し続けていると、役所の担当者が「在籍確認」や「本人との接触」のために勤務先へ電話をかけてくることがあります。 担当者は配慮して個人名を名乗ることが多いですが、頻繁にかかってくれば同僚に怪しまれますし、緊急性が高ければ「税務課ですが」と名乗ることもあります。
Q給料の差押え(差し押さえ)になると、会社はどう対応するのですか?
会社はあなたではなく、役所に給料を支払う義務を負います。 役所から「債権差押通知書」が会社に届くと、会社は法律上、あなたの給料(手取り)の4分の1(生活状況により変動あり)を天引きし、あなたに渡さず直接役所に納付しなければならなくなります。 これは会社にとって事務手間が増えるだけであり、非常に迷惑がかかる行為です。
Q住民税の滞納で会社にバレたら、クビ(解雇)になりますか?
法的には、それを理由とした解雇は認められません。 「税金の滞納」は個人の私的な問題であり、業務遂行能力とは無関係だからです。労働契約法上、客観的に合理的な解雇理由とはみなされません。 しかし、会社(特に経理や人事)からの信用を失うことは確実です。また、金融機関にお勤めの場合など、厳格なコンプライアンスが求められる職場では、人事評価や配置転換に悪影響が出るリスクは否定できません。
Q転職したばかりですが、前の会社での滞納分も今の会社に通知されますか?
バレる可能性は非常に高いです。 役所は、あなたがどこで働いているかを「給与支払報告書」や「マイナンバー」などを通じて把握しています。 前の会社時代の滞納であっても、現在給料をもらっている今の会社に対して「給与差押え」の手続きが行われるため、転職したからといって逃げ切れるものではありません。
Q副業(アルバイト)をしています。本業の会社ではなく副業先に通知がいくこともありますか?
どちらに行くか、あるいは両方に行くかは役所の判断次第です。 一般的には、給与額が多い「本業」の会社へ差押え通知が行くことが多いですが、副業先が割れていれば、そちらに調査や差押えが入ることもあります。 結果として、副業先に本名や住所、滞納の事実がバレてしまい、副業が続けにくくなるケースがあります。
Q会社にバレるのを防ぐ方法はありますか?
「給与照会」が入る前に、役所に連絡して納付の約束をすることです。 自宅に督促状が届いている段階なら、まだ会社には知られていません。この段階ですぐに役所に電話をし、「いつまでに払う」あるいは「分割納付の相談に乗ってほしい」と誠実に交渉すれば、会社への調査や差押えを一時待ってもらえる可能性が高いです。 会社に通知が行くのは、あなたが「無視」をしたことへの最終手段です。
Q弁護士に依頼すれば、会社への通知を止めることはできますか?
「通知自体」を弁護士の権限で止めることはできませんが、交渉は可能です。 弁護士が介入しても、税金の支払い義務はなくなりません。しかし、弁護士が「生活状況を整理し、このような計画で支払います」という交渉を行うことで、強硬な差押え(会社への通知)を回避できるケースはあります。 ただし、税金問題に関しては弁護士費用をかけるよりも、そのお金を少しでも納税に回し、本人が役所へ出向く方が解決が早いことが多いのが実情です。

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弁護士ご紹介

代表弁護士

西村 雄大

弁護士の西村 雄大と申します。これまで「弁護士」という職業は、一般的にどこか取っ付き難い職業として認知されていたのではないかと思います。
今はインターネットなどを通じて、ある程度の知識は誰でも取得できるようになりました。法律に関しても同じです。
このような時代だからこそ、弁護士に頼んでよかったと思っていただけるよう、プラスアルファの情報・一つ上のサービスを心掛けて対応します。

法人破産申立て実践マニュアル〔第2版〕

弊所代表弁護士の西村雄大が「法人破産」に関する書籍に著書(共著)として参加し出版しております。

経 歴

2010
京都大学 卒業
2012
神戸大学法科大学院 卒業
2012
司法研修所
2013
弁護士 登録
2014
中小企業診断士 登録
2014
梅田法律事務所 設立
2015
経営革新等支援機関 認定
2017
梅田パートナーズ法律事務所 改称

資格・登録等

所属団体

著書および論文名

  • ・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
  • ・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
  • ・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載

テレビ出演

・2025年 日本テレビ様のnews zeroにて脱毛サロン“ミュゼ”「解散を決定」」についてリモート出演しました。

・2025年 日本テレビ様のnews zeroにて脱毛サロン“ミュゼ”休業「給料未払い」」についてリモート出演しました。

提供元:日テレNEWS NNN

・2025年 関西テレビ様の「newsランナー」にて、ミュゼプラチナム従業員が破産申し立て」についてコメント出演しました。

・2024年 関西テレビ様の「ドっとコネクト」にて、「アリシアクリニックの破産」についてリモート出演しました。

・2024年 日本テレビ様の「news zero」にて、「アリシアクリニックの破産 利用者への返金」についてコメント出演しました。

・2024年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「船井電機 突然の破産」についてコメント出演しました。

・2022年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「スーパーマーケット ツジトミの倒産」についてコメント出演しました。

事務所概要

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