診療・介護・調剤報酬債権ファクタリングサービスと診療報酬債権担保融資の違いとは?
病院や介護施設、調剤薬局などで資金繰りに悩んでいる場合は、診療・介護・調剤報酬債権ファクタリングサービスと診療報酬債権担保融資のいずれかの利用を検討してはいかがでしょうか。いずれの手法も現金を比較的早く手に入れることができるため、取引先への支払いなどに間に合う可能性があります。本記事では、診療・介護・調剤報酬債権ファクタリングサービスと診療報酬債権担保融資の違い、利用するメリットなどについて詳しく解説します。
診療・介護・調剤報酬債権ファクタリングサービスとは
診療・介護・調剤報酬債権ファクタリングサービスとは、病院や介護施設、調剤薬局などの事業者が有する債権を業者が買い取り、手数料を差し引いた金額を利用者に支払う仕組みです。対象となるのは国民健康保険団体連合会や社会保険診療報酬支払基金の審査支払機関に対する債権です。自費診療については保険適用外となり、窓口で患者から全額の支払を受けるため、同ファクタリングサービスの対象にはなりません。
診療報酬債権担保融資とは
診療報酬債権担保融資は、病院や介護施設、調剤薬局などの事業者が有する債権を担保に貸し付ける仕組みです。ファクタリングサービスは債権を買い取るものですが、融資はあくまでも担保とするのみです。もし、返済できなかった場合は担保の債権を失うことになります。
融資の上限額は診療報酬月額の3ヶ月分程度で、この範囲内であれば複数回に分けて融資を受けることができます。
診療・介護・調剤報酬債権ファクタリングサービスの利用の流れ
診療・介護・調剤報酬債権ファクタリングサービスは、次の流れで利用します。
- 1.業者と自社の間で債権譲渡契約を締結する
- 2.業者と自社の連名で債権譲渡通知を内容証明で審査支払機関へ送付する
- 3.自社が審査支払機関へ診療報酬を請求するとともに、請求書の写しを業者に提出する
- 4.業者から買取代金が振り込まれる
- 5.審査支払期間から業者へ全額が支払われる
- 6.支払金額と買取代金の差額分が返金される
診療報酬債権担保融資の利用の流れ
続いて、診療報酬債権担保融資の利用の流れを詳しく見ていきましょう。
- 1.金融機関へ融資を申し込むとともに審査書類を送信する
- 2.審査に通過後、金銭消費貸借契約書が審査支払機関へ送付される
- 3.融資が実行される
- 4.診療報酬明細書を審査支払機関へ送付・請求する
- 5.診療報酬明細書の写しを金融機関へ送付する
- 6.支払い決定通知書の写しを金融機関へ送付する
- 7.審査支払機関から金融機関へ診療報酬が振り込まれる
- 8.審査支払機関からの支払金額と買取代金の差額分が自社に返金される
ファクタリングサービスを利用するメリット
ファクタリングサービスと診療報酬債権担保融資のどちらを選ぶか判断する際は、それぞれのメリットについて確認しましょう。まずは、ファクタリングサービスを利用するメリットから詳しく解説します。
資金繰りが改善する
ファクタリングサービスは、比較的短期間で代金が支払われるため、資金繰りをスピーディーに改善できる可能性があります。
金融機関の借入枠を使用しない
ファクタリングサービスは、金融機関の借入枠を使用しません。他の場面で融資が必要になったときに、融資を受けやすくなります。
診療報酬債権担保融資を利用するメリット
続いて、診療報酬債権担保融資のメリットを詳しく見ていきましょう。
信頼性が高い金融機関が多い
診療報酬債権担保融資は、ある程度の歴史ある金融機関が提供していることが多いため、ファクタリングサービスと比べて業者の選定に手間がかかりません。トラブルが起きるリスクも比較的低いでしょう。
手数料が比較的安い
診療報酬債権担保融資は、借り入れの手続きの手数料や書類の郵送料などのコストのみで利用できます。ファクタリングサービスは債権の15〜20%程度の手数料がかかるため、全額が振り込まれるわけではありません。手数料が少なくなればなるほどに確保できる現金が高くなります。
まとめ
診療報酬債権担保融資とファクタリングサービスは、どちらも現金を手に入れて取引先への支払いに充てたり事業継続のための資金にしたりできるサービスです。これらのサービスをうまく使うとともに、必要に応じて借金を減らす手続きを行うとよいでしょう。梅田パートナーズ法律事務所は、任意整理や個人再生など、借金を減額する手続きをサポートしております。まずはお気軽にご相談ください。
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