銀行融資の返済スケジュールをリスケする方法とは?交渉テクニックも解説
銀行から借りた借金の返済が滞りそうなときは、リスケを依頼しましょう。リスケとは「リスケジュール」のことで、返済期日の延長を依頼することです。その際は金融機関との交渉となり、リスケを断られる可能性も十分にあります。そこで今回は、銀行融資の返済スケジュールのリスケ交渉で使えるテクニックを紹介します。
リスケせずに滞納した場合に起きること
返済スケジュールをリスケせずに滞納した場合、一括返済を求められる可能性があります。一般的には2回滞納すると一括返済を求められますが、これは銀行によって異なるため1回でも滞納しない方がよいでしょう。
一括返済できない場合は担保を取られてしまい、それでも弁済しきれない場合は法的措置を取られます。財産を差し押さえられる可能性もあるため、リスケせずに滞納することは避けなければなりません。
銀行融資のリスケ交渉で使えるテクニック
銀行融資のリスケ交渉をスムーズに進めるために、次のようなテクニックを使いましょう。
経営改善計画書を作成する
リスケを提案された銀行としては、「リスケをすれば本当に完済できるのか」が気になっています。本当に完済できることを証明するために、完済までの経営改善計画書を作成しましょう。追加融資を受けられない状況の企業が、リスケすれば完済できる状況にまで経営改善することはイメージできません。
そのため、数年、5年や10年の経営改善計画書を作成し、納得感を与えることがポイントです。このとき、経営改善計画書には具体的な数字を記載する必要があります。アバウトな計画では納得感を与えることができません。
具体的かつ現実的な数字を記載しましょう。また、数字の根拠を答えられるようにしておくことも重要です。例えば、「広告を出稿して売上を1.5倍に増やす」とした場合、1.5倍に増えるという根拠を示す必要があります。このとき、過去の事例を引き合いに出して、数字の根拠を提示することで納得感を与えられます。
虚偽は良い結果にならない
経営改善計画書に虚偽の内容を記載しても、お互いに良い結果にはならないでしょう。リスケできる状況ではないのにリスケすることになれば、結局は完済できない結果となります。そうなれば、信用を大きく損ねて任意整理の交渉失敗につながりやすくなるでしょう。そのとき限りの付き合いではないため、虚偽の内容は記載しないことが大切です。
できない約束はしない
リスケは無条件でできるわけではありません。金利や手数料が引き上げられたり、保証人の追加を求められたりする場合があります。リスケを依頼する立場だからといって、提示された条件を全て承諾すると、リスケしても完済できない可能性が高まります。
リスケは2回以上は行うことが難しいため、できない約束はしないことが重要です。
準備を整えてから交渉する
リスケ交渉を行う前に、対象の銀行の預金残高をゼロにして、解約しておきましょう。また、売上の入金口座を別の銀行に移しておくことが大切です。リスケ交渉の結果、「今すぐ一括返済させなければ貸し倒れになる」と思われてしまえば、口座が凍結される恐れがあります。
そうなれば事業に大きな支障をきたし、不渡りや取引先への未払いなどが発生し、事業継続ができなくなるでしょう。このような事態を防ぐためにも、リスケ交渉の前に口座関連の移行を済ませる必要があります。
粘り強く交渉する
リスケ交渉では経営改善計画書による根拠の提示が必須です。しかし、どれだけ根拠を提示しても、リスケを承諾してもらえないケースがあります。このときに重要なのは、簡単に諦めず粘り強く交渉することです。
「必ず完済するから1年のリスケをお願いします。」
「必ず完済するから利率は上げないでください。」
「3ヶ月のみのリスケで承知しましたので、利率は上げないでください。」
上記のように、必ず完済する旨を伝えつつ、リスケをお願いしましょう。結局は人と人の交渉になるため、数値の根拠だけではリスケに成功するかどうかはわかりません。リスケは銀行に多大な迷惑をかける行為であるため、2度目はないことを意識して交渉に臨みましょう。
まとめ
銀行融資の返済スケジュールをリスケする際は、経営改善計画書を作成する必要があります。数字の根拠は信頼性が高いため、リスケ交渉の成功率が高まります。ただし、最後は根気の勝負になるため、粘り強く交渉しましょう。また、リスケしたところで完済できる見込みがない場合は、任意整理も検討してみてください。将来利息のカットによって返済が楽になる可能性があります。任意整理の交渉は自分で行うことは難しいため、信頼できる弁護士に相談しましょう。
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