会社倒産で自己破産したらどうなる?経営者その後の生活や仕事について

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会社が破産した場合、経営者は会社の債務を引き継ぐ必要があるのか、今後の仕事に制限があるのかなど、さまざまなことに不安を感じるでしょう。
また、破産に対するネガティブなイメージから、何らかのペナルティーを受けることを心配している方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、会社が破産した場合に起こる経営者の生活や仕事の変化、債務の引継ぎ、ペナルティーなどについて詳しくご紹介します。
動画でわかる!会社倒産/破産手続きすると経営者の生活はどうなるのか?
この記事の監修者
弁護士法人 梅田パートナーズ法律事務所
代表弁護士 西村 雄大
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今回の記事で書かれている要点 (目次)
経営者 は会社の借金を返済する必要がある?
中小企業の経営者は、会社の債務の連帯保証人になっていることが一般的です。経営者が連帯保証人になっている債務は、経営者が返済する必要があります。自己破産・免責の手続を経て、裁判所による免責許可決定を得て、その決定が確定すれば、借金などの債務の支払義務を免れることができます。
つまり,借金を支払わなくてもよくなるということです。
自己破産の申立を行わず、免責されていない場合は、連帯保証人として会社の債務を返済する義務があります。そのため、会社の破産申立と同時に経営者個人も自己破産の申立を行うことが大切です。
自己破産すると経営者個人の資産はどうなる?
自己破産した場合、経営者個人の資産を債権者に 提供する必要があります。経営者が所有している建物、土地、売却・換価して1点あたり20万円を超える財産は、裁判所が選任する破産管財人が回収します。つまり、所有している家は失うことになるため、賃貸物件などへ移り住むことが必要です。
なお、下記の財産は「自由財産」といって、自己破産をしても回収されません。
・破産手続きを始めてから取得した財産
・99万円までの現金
・家財道具など
上記のほか、裁判所が一定額までの預金や生命保険などを自由財産として認めるケースがあります。
家族の財産も提供する必要がある?
自己破産をしても、家族の財産を提供する必要はありません。ただし、名義が家族であっても、実質的に経営者個人の財産の場合は、回収される可能性があります。そのため、倒産したときのために、住宅や多額の資産を家族の名義で残しておくことはおすすめできません。
破産手続き中は仕事や生活に影響はある?
破産手続き中は、次のように仕事や生活に影響が及びます。
就ける仕事が制限される
破産手続き中の就職や新事業の立ち上げなどに制限はありません。ただし、下記の資格を一時的に失います。
・弁護士、税理士、司法書士などの士業
・宅地建物取引士の登録
・証券会社などの外務員の登録
・保険外交員の登録
・警備員
多くのケースでは、免責決定によって資格が復活します。
郵便物が破産管財人に転送される
自己破産の手続き中は、破産者に郵便物が届きません。これは、郵便物がすべて破産管財人に転送されるためです。破産管財人は郵便物の中身を確認できる権利を持ち、内容に問題がないことがわかれば破産者へ返還されます。破産手続きが終了すれば、これまでどおり郵送物が届くようになります。
旅行 ・出張・転居には裁判所の許可が必要
破産手続き中の旅行、出張、転居などには、裁判所の許可が必要です。多くの場合は許可が降りますが、長期の海外旅行などは制限される可能性があります。これらの制限も破産手続きが完了した時点で終了します。
自己破産したことは周りの人に知られる?
自己破産したことは、債権者の取引先などには知られます。知人や親せき、近所の人などに知られることはないでしょう。ただし、破産開始決定の事実が官報に掲載されます。
(関連リンク:インターネット版官報)
官報は一般に流通している新聞とは異なり、読んでいる人は非常に稀です。そのため、実際のところは自己破産した事実を知人や親せきに知られることは極めて少ないでしょう。
また、免責されなかった場合は経営者の本籍地がある市区町村役場に通知され、破産者名簿に記録されます。これも、破産者名簿は非公開のため、知人や親せきに確認されることはありません。
会社や個人の破産にペナルティーはある?
会社や個人が破産しても、罰則は科せられません。ただし、信用情報機関に破産の事実が記録されることでクレジットカードの発行や金融機関からの借り入れなどが一定期間制限されます。破産の事実の登録が解除されるまでには、5~10年かかります。
破産後の従業員や取引先などへはどのように対応すべき?
会社が破産するときは、「従業員の解雇」「破産申立を行う予定であることを債権者へ報告」の2つの対応が必要です。従業員や債権者からは、さまざまな問い合わせが来ることが予想されます。
弁護士に破産手続きを依頼した場合は、解雇のタイミングや説明すべき事項、雇用保険の受け取り方法などのアドバイスを得られます。また、弁護士から債権者に「破産申立を行う予定である旨」と「問い合わせ窓口が代理人弁護士になる旨」が通知されるため、経営者が問い合わせ対応に追われる心配がありません。
もう一度会社を立ち上げて代表取締役社長になれる?
破産しても再び会社の代表取締役社長になることは可能です。ただし、信用情報機関に破産の記録が残っている間は再び金融機関から借り入れることは難しく、 99万円以上の現金や預金も回収されているため初期投資が必要な会社の立ち上げは難しいでしょう。
まとめ
会社が破産したからといって、就職ができなくなったり全ての資産を差し押さえられたりするわけではありません。家族の資産にも影響は及ばないため、過度に心配しないことが大切です。
会社が破産することになった場合は、「梅田パートナーズ法律事務所」にご相談ください。経営者の皆様にとって一番良い方法での会社倒産・破産手続きをご提案します。
会社倒産・自己破産に関するFAQ
- Q会社が破産すると、代表者である私も破産しなければなりませんか?
-
多くのケースで、代表者個人も同時に自己破産する必要があります。 法的には会社と代表者は別人格ですが、日本の中小企業の場合、会社の借金に対して代表者が「連帯保証人」になっていることがほとんどです。 会社が破産して借金が消えても、連帯保証人である代表者には全額の請求がいきます。その支払いが不可能であれば、代表者個人も同時に破産申立てを行い、債務の免責(借金をゼロにすること)を目指すのが一般的です。
- Q破産するにはまとまったお金(予納金)が必要と聞きました。お金が全くない場合はどうすればいいですか?
-
資金が完全に尽きる前に決断し、弁護士へ相談する必要があります。 法人破産を行うには、裁判所に納める「予納金(少額管財で20万円〜)」と、弁護士費用が必要です。これらが準備できないと、法的な破産手続きすらできません。 弁護士が介入する場合、債権者への返済をすべてストップさせますので、手元に残っている売上金や現金を返済に回さず、破産費用(予納金・弁護士費用)に充てることになります。これが適法な処理ですので、手持ち資金がゼロになる前に相談に来てください。
- Q従業員の給料や退職金が払えません。どうなりますか?
-
国が給料の一部を立て替えてくれる制度があります。 会社にお金がなければ支払うことはできませんが、「未払賃金立替払制度」を利用することで、労働者健康安全機構から給料や退職金の一部(最大8割)が従業員に支払われます。 従業員の生活を守るためにも、夜逃げや放置をせず、弁護士と協力して破産手続を行い、この制度の利用証明を出すことが経営者の最後の責任と言えます。
- Q家族の財産(妻名義の預金や子供の学資保険)も没収されますか?
-
原則として、家族名義の固有財産は守られます。 破産によって処分されるのは、会社名義の財産と、連帯保証人である代表者個人の財産です。 ただし、妻の預金の実質的な原資が夫(会社)からの資金移動であったり、名義預金(隠し財産)であるとみなされた場合は、回収の対象になる可能性があります。正当な家族の財産であれば手元に残ります。
- Q破産すると、戸籍に載ったり、選挙権がなくなったりしますか?
-
そのような不利益は一切ありません。 破産したことが戸籍や住民票に記載されることはありませんし、選挙権も失いません。 ただし、「官報」という国が発行する新聞のようなものには住所と氏名が掲載されますが、一般の人がこれを見ることは稀です。また、破産手続中(数ヶ月間)は、警備員や保険募集人など、特定の職業に就けない「資格制限」がありますが、手続きが終われば復権し、制限はなくなります。
- Q取引先や銀行からの取り立てが怖いです。止められますか?
-
弁護士に依頼した時点で、取り立ては止まります。 弁護士が代理人となり、全債権者に「受任通知」を送付します。この通知が届くと、貸金業法等の規制や実務上の慣例により、債権者は会社や代表者への直接の連絡・取り立てができなくなります。 以降の連絡窓口はすべて弁護士になりますので、精神的な平穏を取り戻して破産準備に集中できます。
- Q会社名義のリース車や、事務所の賃貸契約はどうなりますか?
-
原則として、すべて解約・返却となります。 破産管財人(裁判所が選任する弁護士)が、契約の解除や物件の明け渡し手続きを行います。 リース車は引き上げられ、事務所は原状回復義務が債権として処理されます(敷金等は相殺されます)。これらを自分一人で処理するのは大変ですが、破産手続の中ですべて清算されます。
- Q財産を少しでも残したいので、親戚に安く売ったり名義を変えたりしてもいいですか?
-
絶対にやってはいけません。「否認権」の行使や「詐欺破産罪」になる危険があります。 破産直前に資産を隠したり、不当に安く売却する行為は、債権者を害する行為(詐害行為)とみなされます。 破産管財人によってその取引は取り消され(否認権)、最悪の場合、代表者個人の借金がゼロにならない(免責不許可)ばかりか、犯罪として処罰される可能性もあります。ありのままの状態で引き継ぐのが最も安全です。
- Q破産したあと、また新しい会社を作ったり、社長になったりできますか?
-
法的には可能です。 破産手続が終了し「復権」すれば、再び会社の取締役になったり、新しく会社を設立することに法的な制限はありません。 ただし、信用情報機関(ブラックリスト)に事故情報が登録されるため、5年〜10年程度は銀行からの融資やクレジットカードの作成が困難になります。現金商売や、融資を必要としない形での再起は十分に可能です。
- Q経営者として責任を感じます。夜逃げや自殺を考えたほうが楽ではないですか?
-
弁護士として断言しますが、破産という「法的な解決」を選んでください。 夜逃げをしても借金は時効にならず、一生追われ続けることになりますし、住民票も動かせず、国民健康保険などの行政サービスも受けられない悲惨な生活になります。 日本の法律では、失敗した経営者が再出発するための権利として「破産」を認めています。誠実に手続きをして免責を得れば、堂々と表を歩き、新たな人生を始めることができます。命や人生を捨てる必要は全くありません。
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弁護士ご紹介


西村 雄大
弁護士の西村 雄大と申します。これまで「弁護士」という職業は、一般的にどこか取っ付き難い職業として認知されていたのではないかと思います。
今はインターネットなどを通じて、ある程度の知識は誰でも取得できるようになりました。法律に関しても同じです。
このような時代だからこそ、弁護士に頼んでよかったと思っていただけるよう、プラスアルファの情報・一つ上のサービスを心掛けて対応します。

弊所代表弁護士の西村雄大が「法人破産」に関する書籍に著書(共著)として参加し出版しております。
経 歴
- 2010
- 京都大学 卒業
- 2012
- 神戸大学法科大学院 卒業
- 2012
- 司法研修所
- 2013
- 弁護士 登録
- 2014
- 中小企業診断士 登録
- 2014
- 梅田法律事務所 設立
- 2015
- 経営革新等支援機関 認定
- 2017
- 梅田パートナーズ法律事務所 改称
著書および論文名
- ・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
- ・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
- ・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載
テレビ出演
・2025年 日本テレビ様のnews zeroにて「脱毛サロン“ミュゼ”「解散を決定」」についてリモート出演しました。
・2025年 日本テレビ様のnews zeroにて「脱毛サロン“ミュゼ”休業「給料未払い」」についてリモート出演しました。

提供元:日テレNEWS NNN
・2025年 関西テレビ様の「newsランナー」にて、「ミュゼプラチナム従業員が破産申し立て」についてコメント出演しました。
・2024年 関西テレビ様の「ドっとコネクト」にて、「アリシアクリニックの破産」についてリモート出演しました。
・2024年 日本テレビ様の「news zero」にて、「アリシアクリニックの破産 利用者への返金」についてコメント出演しました。
・2024年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「船井電機 突然の破産」についてコメント出演しました。
・2022年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「スーパーマーケット ツジトミの倒産」についてコメント出演しました。
事務所概要


- 住所
- 〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満4-6-4 R-Ⅱビル2階
- 最寄駅
-
・京阪電鉄「北浜駅」「なにわ橋駅」より徒歩5分
・大阪メトロ「淀屋橋駅」より徒歩10分 - 電話番号
- 0120-074-013
(電話受付時間:土日祝日問わず 9:00~22:00) - 営業時間
- 平日:9:30~18:30
※土日祝日は事前にお電話いただくことで対応可能 - 備考
- ・全国どこでも対応可能
・問合せから24時間以内に弁護士が対応
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