再生ファンドとは?企業再生の仕組み・種類・活用時の判断ポイントを解説

2025.12.24

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経営環境の変化や資金繰りの悪化、事業構造の問題などを背景に、業績が低迷する企業は少なくありません。そのような状況において、企業の再建を目的として外部資本と経営ノウハウを取り入れる手段として注目されているのが「再生ファンド」です。

再生ファンドは単なる資金提供にとどまらず、経営改善や事業再編、M&Aを含む抜本的な再生支援を行う点が特徴です。一方で、企業規模の縮小や経営方針の転換など、慎重に検討すべき側面も存在します。

本記事では、再生ファンドの基本的な仕組みから種類、活用するメリット・注意点、資金調達後の再生プロセスまでを体系的に解説します。

この記事の監修者

弁護士法人 梅田パートナーズ法律事務所
代表弁護士 西村 雄大

資格・登録機関
所属団体

再生ファンドとは

再生ファンドとは、投資家から集めた資金をもとに、経営不振または経営破綻に陥った企業へ投資し、企業価値を回復・向上させることを目的とするファンドです。再生が進み企業価値が高まった段階で株式を売却し、その売却益を投資家へ分配する仕組みとなっています。

再生ファンドは、投資先企業へ経営人材や専門家を派遣し、財務改善、組織改革、不採算事業の整理、M&Aの活用などを通じて再建を進めるのが一般的です。中小企業の場合には、公的機関や地域金融機関と連携しながら再生を支援するケースもあります。

再生ファンドの主な種類

再生ファンドは、その目的や投資対象によって大きく2つに分類されます。

企業再生ファンド

企業再生ファンドは、経営破綻や深刻な業績悪化に陥った企業を投資対象とし、株式取得を通じて経営に深く関与するファンドです。投資後は大胆な事業再編や財務改善を行い、短期間で企業価値の回復を目指します。

投資対象はすでに経営リスクが顕在化している企業であるため、投資リスクは高い一方、再生に成功した場合のリターンも大きくなります。そのため、再生の可能性を見極める高度な分析力と実行力が求められます。

事業再生ファンド

事業再生ファンドは、中小企業の再生支援を目的とした官民連携型ファンドです。金融機関や地方公共団体などが出資者となり、株式取得や債権買取を通じて企業再生を支援します。

企業再生ファンドと比べると、地域経済や雇用の維持といった公益性が重視され、経営者と協力しながら中長期的な再生を進める点が特徴です。

再生ファンドを活用するメリット

再生ファンドを活用することで、企業は単独では難しい再建を進められる可能性があります。

再生に必要な資金を確保できる

再生ファンドからの出資により、金融機関からの借入だけでは確保できない再建資金を調達できる点は大きなメリットです。資金に余裕が生まれることで、設備投資や事業再編などの選択肢が広がります。

経営ノウハウを取り入れられる

再生ファンドは、資金提供と同時に経営改善のためのノウハウを提供します。外部の視点を取り入れることで、従来の経営体制では気づけなかった課題が明確になり、合理的な経営判断が可能となります。

後継者問題や人材不足の解消につながる

再生ファンドには経営経験豊富な専門人材が在籍しており、経営を担う体制を構築できる点も利点です。後継者不在に悩む企業にとっては、事業存続の選択肢となり得ます。

再生ファンド活用時の注意点

再生ファンドには多くの利点がある一方、活用にあたって理解しておくべきリスクも存在します。

企業規模が縮小する可能性がある

短期的な収益改善を目的として、不採算事業の売却や人員削減が行われる場合があります。その結果、企業規模が大きく縮小し、従来の事業領域を維持できなくなる可能性があります。

企業文化や経営方針が変わる可能性がある

再生ファンドの最終目的は企業価値の向上であり、その過程で経営方針や組織文化が大きく変化することがあります。これまで大切にしてきた価値観が失われ、従業員の不安や離職につながるリスクも考慮が必要です。

再生ファンドによる資金調達後の再生方法

再生ファンドが関与した後、企業は主に「法的再生」または「私的再生」のいずれかの方法で再建を進めます。

法的再生

法的再生は、民事再生法や会社更生法などに基づき、裁判所の関与のもとで進める再生手法です。法的な枠組みが整っているため公平性は高いものの、再生手続きが公になることで企業イメージに影響を及ぼす可能性があります。

私的再生

私的再生は、債権者との合意を前提に、裁判所を介さずに進める再生手法です。非公開で進められる点や、柔軟な再建計画を立てやすい点が特徴ですが、債権者全員の同意を得る難しさがあります。

企業再生の一般的な進め方

再生ファンドが関与する企業再生は、初期検討から計画策定、実行、モニタリングまで、段階的に進められます。各段階で専門家が関与し、財務・事業・法務の観点から再生の実現可能性を検証しながら進行する点が特徴です。

まとめ

再生ファンドは、経営不振に陥った企業にとって、資金と経営ノウハウを同時に得られる有効な再建手段です。企業再生ファンドと事業再生ファンドでは性質や目的が異なるため、自社の状況に合った選択が重要となります。

一方で、企業規模の縮小や企業文化の変容といったリスクも伴うため、メリットだけで判断するのではなく、将来像を見据えた慎重な検討が欠かせません。再生ファンドの活用を検討する際は、早い段階で専門家に相談し、自社にとって最適な再生スキームを見極めることが、再建成功への近道といえるでしょう。

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弁護士ご紹介

代表弁護士

西村 雄大

弁護士の西村 雄大と申します。これまで「弁護士」という職業は、一般的にどこか取っ付き難い職業として認知されていたのではないかと思います。
今はインターネットなどを通じて、ある程度の知識は誰でも取得できるようになりました。法律に関しても同じです。
このような時代だからこそ、弁護士に頼んでよかったと思っていただけるよう、プラスアルファの情報・一つ上のサービスを心掛けて対応します。

法人破産申立て実践マニュアル〔第2版〕

弊所代表弁護士の西村雄大が「法人破産」に関する書籍に著書(共著)として参加し出版しております。

経 歴

2010
京都大学 卒業
2012
神戸大学法科大学院 卒業
2012
司法研修所
2013
弁護士 登録
2014
中小企業診断士 登録
2014
梅田法律事務所 設立
2015
経営革新等支援機関 認定
2017
梅田パートナーズ法律事務所 改称

資格・登録等

所属団体

著書および論文名

  • ・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
  • ・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
  • ・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載

テレビ出演

・2025年 日本テレビ様のnews zeroにて脱毛サロン“ミュゼ”「解散を決定」」についてリモート出演しました。

・2025年 日本テレビ様のnews zeroにて脱毛サロン“ミュゼ”休業「給料未払い」」についてリモート出演しました。

提供元:日テレNEWS NNN

・2025年 関西テレビ様の「newsランナー」にて、ミュゼプラチナム従業員が破産申し立て」についてコメント出演しました。

・2024年 関西テレビ様の「ドっとコネクト」にて、「アリシアクリニックの破産」についてリモート出演しました。

・2024年 日本テレビ様の「news zero」にて、「アリシアクリニックの破産 利用者への返金」についてコメント出演しました。

・2024年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「船井電機 突然の破産」についてコメント出演しました。

・2022年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「スーパーマーケット ツジトミの倒産」についてコメント出演しました。

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事務所

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〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満4-6-4 R-Ⅱビル2階
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電話番号
0120-074-013
(電話受付時間:土日祝日問わず 9:00~22:00)
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