自己破産すると官報に掲載される!知人に破産がバレることはある?
自己破産すると官報に掲載されると聞き、知人に破産がバレるのでは?と不安に感じている方は、官報について理解を深めることが大切です。ここでは、官報とは何か、掲載される情報や理由、回数などを紹介すると共に、知人に破産がバレることはあるのか詳しく解説します。
そもそも自己破産とは
そもそも自己破産とは、裁判所に債務を免責してもらう手続きです。裁判所に自己破産を申し立てて、裁判所が免責許可を下した場合には全ての借金が免責されます。ただし、不法行為に基づく損害賠償請求権などに基づく支払い、税金などは免責されません。
自己破産は、借金をゼロにした再スタートを切ることができるメリットがある一方で、官報に掲載されて周りの人に破産の事実がバレるリスクがあります。
官報とは
官報とは、国が発行する機関誌です。国民の権利義務や国の政策などが掲載されており、一般の新聞とは全く異なります。この官報に掲載される情報の1つに、「自己破産した人の情報」があります。それでは、官報に掲載される情報や掲載理由、掲載回数について詳しく見ていきましょう。
掲載される理由
自己破産した人の情報が官報に掲載される理由は、破産者と利害関係がある人に知らせるためです。実際に、官報で破産の事実を知るケースがあるかどうかは別として、自己破産をした事実を知る手段を設けることが必要なため、官報に掲載されるのです。
官報に掲載されるのは利害関係がある人の利益を守るためと言えます。ただし、官報に掲載するための10,000~17,000円程度の費用は破産する人が裁判所に納めなければなりません。
掲載される情報
官報に掲載される主な内容は、破産者の氏名や住所、手続きを行った年月日、手続きを行った裁判所などです。つまり、破産者がどこに住んでいて、いつ破産したのかがわかってしまいます。
掲載される回数
官報に掲載されるのは合計2回です。1回目は破産手続き開始決定のタイミング、2回目は免責許可が降りたタイミングです。
官報に掲載されると自己破産が知人にバレるのか?
自己破産すると官報に氏名や住所が掲載されるため、それを見た知人には破産したことがバレてしまいます。ただし、一般の方の多くは官報を閲覧しないため、知人にバレる心配はかなり少ないでしょう。しかも、官報の発行頻度は休日を除くほぼ毎日で、ページ数も100を超えるケースがあります。
つまり、たまたま氏名と住所が掲載された官報を知人が読み、さらに公告部分を全て読んだ場合にのみバレるのです。バレるまでにいくつも条件をクリアする必要があるので、趣味で毎日官報の公告をチェックしているような場合を除き、知人にバレる心配はないと言えるでしょう。
官報の内容を周りの人に漏らすと罰則を受けることも
破産したことが知人に直接バレることはなくても、人から聞くケースがあるかもしれません。例えば、金融機関や不動産業者、貸金業者などは官報のチェックが業務の1つになっているケースがあります。
そのため、これらの職種に勤めている人が知人の知り合いにいる場合は、破産したことが知人にバレる可能性があるのです。ただし、官報に掲載されているとしても、その事実を他の人に伝える行為は名誉毀損罪や個人情報保護法違反に該当する恐れがあります。
そのため、官報で破産者の氏名や住所を知られたとしても、それが友人に伝わる可能性は低いでしょう。
官報に掲載されない方法
自己破産せざるを得ない場合は仕方ありませんが、他の方法を選ぶことで借金を減額しつつ官報への掲載を免れられます。官報に掲載されない借金減額の方法について、詳しく見ていきましょう。
任意整理
任意整理とは、裁判所を介さずに債権者と債務者で話し合い、借金の減額や利息のカットなどをしてもらう手続きです。裁判所を介さないため、任意整理を行った事実は当事者間でのみ共有されます。そのため、官報に掲載されることはありません。
特定調停
特定調停は、簡易裁判所で調停委員の立ち会いのもとで話し合う手続きです。特定調停では調停調書と呼ばれる法的効力のある書類を作成します。特定調停を行えるかどうかは債権者との関係にもよるので、まずは弁護士に装弾することをおすすめします。
まとめ
自己破産すると官報に住所や氏名が記載されますが、必ず知人にバレるとは限りません。官報を読む人は少ない上に、休日を除き毎日発行されるもののため、知人にバレる可能性は低いと言えるでしょう。それでも官報に情報が掲載されるのを懸念されている方は、任意整理や特定調停を選べないか弁護士に相談してみてください。
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