第三者承継の進め方は?ポイントや注意点を解説

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事業の引継ぎと聞くと、親族や従業員の誰かが後を継ぐというイメージを持つ方が多いかもしれません。しかし実際には、後継者不在によって事業継続が難しくなり、廃業を選ばざるを得ない企業が増え続けています。こうした状況の中で、近年注目されているのが「第三者承継」です。
この記事では、第三者承継の基本的な考え方から、具体的な進め方、押さえるべきポイント、注意点までをわかりやすく解説します。
この記事の監修者
弁護士法人 梅田パートナーズ法律事務所
代表弁護士 西村 雄大
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今回の記事で書かれている要点 (目次)
第三者承継とは何か
第三者承継とは、親族や社内の従業員ではなく、外部の経営者へ事業を引き継ぐ方法です。近年、この形式の承継が急速に広がっています。背景には、経営者の高齢化、後継者不在、廃業増加といった社会構造の変化があります。
特に中小企業では、「廃業するしかないと思っていた事業が、第三者に引き継がれ再び成長する」 というケースが増えており、事業価値を未来へつなぐ有力な選択肢として注目されています。
第三者承継のメリットと特徴
第三者承継のメリットについて詳しく見ていきましょう。
廃業コストの回避と対価の獲得
廃業には想像以上のコストがかかります。設備処分、在庫処理、原状回復などを考えると、数百万円~数千万円に及ぶことも珍しくありません。第三者承継を選択すれば、これらの廃業コストが不要になるうえ、会社や事業価値に応じた「譲渡対価」を得ることができます。これは大きな経済的メリットです。
従業員の雇用維持
長年会社を支えてきた従業員の雇用が守られる点も、第三者承継の大きな価値です。譲渡条件に「従業員の雇用維持」を組み込むことも可能であり、地域の雇用や生活を守ることにもつながります。事業が継続する限り、お客様との関係も保つことができ、信頼を損なう心配もありません。
取引先・顧客への影響の最小化
廃業は取引先や顧客にも大きな影響を与えます。サービス提供が突然途絶えることは、地域経済や生活に直結する問題です。第三者承継では、商品・サービスの提供が途切れないため、顧客や取引先に迷惑がかからず、安心して引き継ぎができます。
第三者承継の進め方
第三者承継は次のように進めます。
事業価値の整理(企業診断)
第三者承継の最初のステップは、事業の価値を整理することです。財務面だけでなく、顧客基盤、技術、設備、人材、ブランド等も含めて評価を行います。どの強みを引き継ぐべきかを可視化することが、成功する承継の起点になります。
- 財務状況(利益構造・資産・負債)
- 顧客データ(リピート率・顧客層・契約の安定性)
- 競合状況(優位性・参入障壁)
譲渡方針の決定
事業を譲る際には、後継者に求める条件を明確にします。「地域での事業存続」「従業員の雇用維持」「一定期間の経営サポート」など、譲り手の価値観や想いを反映させることができます。譲渡方針が曖昧なままだと、理想と合わない相手に譲るリスクが高まります。
引き継ぎ先候補の選定
継ぐ側には多様なパターンがあります。個人起業家、同業者、異業種企業、地域の若手経営者など、候補は幅広いです。適切な候補先を選ぶには、専門家のネットワークを活用することが有効であり、特にM&A仲介や金融機関が保有する情報は大きな助けになります。
条件交渉と契約締結
譲渡価格、引き継ぎ期間、代表者交代のタイミングなど、具体的な条件を交渉します。契約書には、誤解の余地がないように専門用語を正確に記載し、法律的なトラブルを防ぐ条項を盛り込む必要があります。ここは特に専門家のサポートが重要となるフェーズです。
第三者承継で注意すべきポイント
第三者承継で注意すべきポイントについて詳しく見ていきましょう。
情報管理と秘密保持
事業承継はセンシティブな情報を扱う場面が多く、情報漏えいによる信用低下のリスクが存在します。打ち合わせ段階から秘密保持契約(NDA)を締結し、徹底した情報管理が求められます。
過度な希望条件をつけない
譲り手の希望が多すぎると、承継相手の選択肢が狭くなり、成約までの時間が長期化します。希望条件は優先順位をつけ、絶対に譲れない項目と柔軟に対応できる項目を分けて整理することが重要です。
税務・法務の専門対応
株式譲渡、事業譲渡、契約移転、設備資産の扱い、退職金、保証解除など、事業承継には複雑な論点が多くあります。特に税務は誤ると大きな損失を招くことがあるため、早い段階で専門家に相談することが安心につながります。
第三者承継を成功させるコツ
第三者承継を成功させるために、次のコツを押さえましょう。
時間をかけて準備する
第三者承継は半年~数年かけて進めるのが一般的です。焦って相手を決めると、事業方針の不一致からトラブルが発生しやすいため、準備期間を確保し、事業をきちんと棚卸しすることが成功につながります。
後継者とのコミュニケーション
承継は「引渡し=終了」ではなく、双方の理解と協力が不可欠です。経営理念、店舗運営、人材育成、お客様との向き合い方など、価値観の共有がスムーズな承継の鍵となります。
まとめ
第三者承継は、廃業では失われてしまう財産・雇用・地域のつながりを守り、事業を次世代へとつなぐための有力な手段です。譲り手・受け手双方にメリットがあり、社会的にも重要な取り組みです。とはいえ、法務・税務・交渉など専門知識を要する場面が多いため、独力で進めるのは負担が大きくなりがちです。
梅田パートナーズ法律事務所では、第三者承継に関する法律相談、契約書作成、税務・法務リスクの整理などを幅広くサポートしています。「廃業ではなく、誰かに託すという選択肢を前向きに検討したい」 と感じたときは、どうぞお気軽にご相談ください。
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弁護士ご紹介


西村 雄大
弁護士の西村 雄大と申します。これまで「弁護士」という職業は、一般的にどこか取っ付き難い職業として認知されていたのではないかと思います。
今はインターネットなどを通じて、ある程度の知識は誰でも取得できるようになりました。法律に関しても同じです。
このような時代だからこそ、弁護士に頼んでよかったと思っていただけるよう、プラスアルファの情報・一つ上のサービスを心掛けて対応します。

弊所代表弁護士の西村雄大が「法人破産」に関する書籍に著書(共著)として参加し出版しております。
経 歴
- 2010
- 京都大学 卒業
- 2012
- 神戸大学法科大学院 卒業
- 2012
- 司法研修所
- 2013
- 弁護士 登録
- 2014
- 中小企業診断士 登録
- 2014
- 梅田法律事務所 設立
- 2015
- 経営革新等支援機関 認定
- 2017
- 梅田パートナーズ法律事務所 改称
著書および論文名
- ・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
- ・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
- ・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載
テレビ出演
・2025年 日本テレビ様のnews zeroにて「脱毛サロン“ミュゼ”「解散を決定」」についてリモート出演しました。
・2025年 日本テレビ様のnews zeroにて「脱毛サロン“ミュゼ”休業「給料未払い」」についてリモート出演しました。

提供元:日テレNEWS NNN
・2025年 関西テレビ様の「newsランナー」にて、「ミュゼプラチナム従業員が破産申し立て」についてコメント出演しました。
・2024年 関西テレビ様の「ドっとコネクト」にて、「アリシアクリニックの破産」についてリモート出演しました。
・2024年 日本テレビ様の「news zero」にて、「アリシアクリニックの破産 利用者への返金」についてコメント出演しました。
・2024年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「船井電機 突然の破産」についてコメント出演しました。
・2022年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「スーパーマーケット ツジトミの倒産」についてコメント出演しました。
事務所概要


- 住所
- 〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満4-6-4 R-Ⅱビル2階
- 最寄駅
-
・京阪電鉄「北浜駅」「なにわ橋駅」より徒歩5分
・大阪メトロ「淀屋橋駅」より徒歩10分 - 電話番号
- 0120-074-013
(電話受付時間:土日祝日問わず 9:00~22:00) - 営業時間
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