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死亡届の提出前にコピーが必要な理由|忘れたときの対処法も解説

2023.3.24

この記事を監修した弁護士

弁護士 西村 雄大
梅田パートナーズ法律事務所

大阪弁護士会【登録番号 49195】

死亡届は市区町村の役所窓口に提出しますが、その前に必ずコピーを取ることが大切です。コピーを取らずに提出すると、後から死亡届のコピーが必要になったときに別の書類の提出が必要になります。今回は、死亡届の提出前にコピーが必要な理由や忘れたときの対処法などについて詳しく解説します。

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死亡届(死亡診断書)のコピーが必要な理由

死亡届と死亡診断書はセットです。これらのコピーは、遺族年金や生命保険、銀行口座などの手続きで提出が求められます。そして、死亡届は市区町村の役所窓口に提出すると返却されないため、提出前にコピーを取る必要があります。

必要なコピー枚数は手続きの数で異なるため、以下を参考に必要枚数を確認しましょう。

  • 医療保険の停止手続き
  • 労災保険の請求手続き
  • 雇用保険の停止手続き
  • 生命保険の請求手続き
  • 自動車保険・損害保険の手続き
  • 携帯電話の解約手続き
  • 国民年金・厚生年金などの受給手続き
  • 不動産や自動車などの名義変更手続き
  • 銀行口座の名義変更手続き
  • 公共料金の名義変更手続き

3~4枚ほど多めにコピーしておくと安心でしょう。

【関連コラム:【死亡後の手続き】年金の支給停止手続きとは?具体的な方法から必要書類・流れまで解説

死亡届のコピーを忘れたときの対処法

死亡届のコピーを忘れた場合、他の書類で代用するか死亡診断書の再発行を依頼します。それぞれ詳しくみていきましょう。

死亡届記載事項証明書を取得する

死亡届記載事項証明書は死亡届の写しです。請求できるのは以下の人に限ります。

  • 配偶者
  • 三親等内の姻族
  • 六親等内の血族

死亡届記載事項証明書の発行には、使用目的と必要性、請求者本人であることを証明するために、次のような書類が必要です。

使用目的と必要性を証明する書類本人確認書類
  • 簡易保険証書
  • 年金請求書
  • 年金手帳
  • マイナンバーカード
  • 運転免許証
  • パスポート
  • 戸籍謄本(法務局に請求する場合)

申請する前に用途を伝えて、必要書類を確認しておくと安心です。

死亡届記載事項証明書の発行を役所へ申請する場合は、1通350円がかかりますが、法務局であれば無料です。なお、請求は窓口と郵送のどちらでも可能ですが、郵送の場合は事前に窓口へ確認したうえで、返信用の郵便切手を貼った封筒を一緒に送る必要があります。

死亡診断書の再発行を依頼する

死亡届と死亡診断書はA3サイズの用紙に印刷されており、左側が死亡届、右側が死亡診断書となります。死亡診断書は再発行が可能なため、コピーを忘れたときは病院で手続きしましょう。請求できるのは配偶者や三親等以内の親族に限ります。

提出書類は病院によって異なる場合がありますが、次の書類を求められることが多いでしょう。

  • 請求者の身分証明書(運転免許証やパスポートなど)
  • 故人と請求者の関係を証明するもの(戸籍謄本など)
  • 委任した人の署名・押印がされている委任状

病院によっては、事前申請書に故人や請求者の名前、故人との関係、故人の死亡日、死亡診断書の使用目的、必要枚数などを記載して提出することを求められます。なるべく書類の不備をなくすために、まずは病院に確認を取りましょう。

再発行には、3,000~10,000円程度の費用がかかります。介護保険施設などで亡くなった場合も同様の手続きで再発行が可能です。

死亡届の他に提出を求められることがある書類

亡くなった後の手続きにおいては、他にも次のような書類が必要になる場合があります。

  • 死体火葬許可証または死体火葬許可発行済証明書
  • 死亡届書記載事項証明書
  • 死亡の記載がある住民票の写し

必要な手続き別に必要書類をあらかじめ問い合わせておきましょう。

死亡診断書と死体検案書の違い

死亡診断書と似た名称の書類に「死体検案書」があります。死亡診断書は医師が記入し、死体検案書は警察医が記入する書類です。事件性があるケース、自殺や事故などの場合にのみ警察医が検視・検案するため、必ず受け取るわけではありません。

死亡診断書と死体検案書の内容はほぼ同じで、死因や死亡日時などが記載されています。

まとめ

死亡届は一度提出すると返却されないため、必ずコピーを取ってから提出しましょう。もし、コピーを取り忘れた場合は、死亡診断書の再発行を病院に依頼するか、死亡届記載事項証明書の発行手続きを役所窓口か法務局で行います。死亡届のコピーの提出先がわからない、相続関連の手続きのサポートを受けたい方は、信頼できる弁護士に相談しましょう。

梅田パートナーズ法律事務所では、相続に関連する手続きのサポートだけではなく、遺産分割協議や相続税対策など、さまざまなアドバイス・ご提案を行っております。まずはお気軽にご相談ください。

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西村 雄大Takahiro Nishimura

弁護士法人梅田パートナーズ法律事務所は、確かな実績を積む30代の若い弁護士2名と事務スタッフ数名が在籍しております。
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相続に欠かせない税理士や司法書士、弁理士との提携で、それぞれの専門家とチーム体制で取り組みます。

特に財産に会社株式のあるケースや経営権が絡む相続問題を得意としており、税金対策や経営についても多角的な視点を持って、何が一番いいのかを考え、相続計画と遺言書をつくる必要があります。

事業承継、企業法務、会社法の仕組みにも精通している当事務所だからこそ、安心しておまかせいただけます。

経 歴

2010京都大学 卒業
2012神戸大学法科大学院 卒業
2012司法研修所
2013弁護士 登録
2014中小企業診断士 登録
2014梅田法律事務所 設立
2015経営革新等支援機関 認定
2016梅田パートナーズ法律事務所 改称

事務所概要

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著書および論文名・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載

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