会社を倒産させる方法は?手続きの種類・流れ・費用を解説

2024.7.5

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企業の倒産の方法には、破産、特別清算、民事再生、会社更生などがありますが、それぞれ特徴が異なります。自社にとって最適な方法を選択しましょう。本記事では、会社が倒産する方法と、それぞれの特徴や費用について解説します。

会社の倒産の種類

会社倒産の種類について詳しく見ていきましょう。

法人破産

法人破産は、企業が債務超過に陥り、債権者への返済が困難になった場合に通じて会社の資産を売却し、債務を整理する手続きです。裁判所が関与し、破産管財人が選任されて債権者への配当を行います。

法人破産は、経営再建が見込めない企業や、すでに事業を停止している企業に向いています。

特別精算

特別精算は、企業が清算手続きを通じて事業を終了し、債務の整理を行う方法です。通常、会社の経営陣が主導して行われ、裁判所の関与は比較的少ないです。主に中小企業が利用します。特別精算は、比較的少額の負債を抱えた中小企業や、経営陣が自主的に清算を進めたい場合に適しています。

民事再生

民事再生は、企業が債務整理を行いつつ事業を継続するための手続きです。企業が再建計画を提出し、裁判所の認可を受けた上で債務の減免や返済の延長を図ります。民事再生は、事業継続の意欲があり、再建計画に基づいて立て直しを図る企業に向いています。

会社更生

会社更生は、大規模な企業が経営破綻した際に利用される手続きで、再建計画を立てて事業の継続を図ります。裁判所が関与し、更生計画が債権者集会で承認される必要があります。会社更生は、大規模な債務を抱えつつも、事業を継続しながら再建を目指す企業に適しています。

会社破産の流れ

会社が破産する場合の一般的な手続きの流れを紹介します。

1.弁護士への相談

会社の経営が困難になった場合、まず弁護士に相談します。経営状況や債務の詳細を確認し、破産手続きや特別清算の適切な方法を決定します​。

2.受任通知の送付

弁護士は依頼を受けると、債権者に対して受任通知を送ります。これにより、債権者は直接の取り立てを停止し、弁護士が代理人として債権者との連絡窓口になります​。

3.会社の財産と権利義務の調査

弁護士は、決算書や会社の代表者への聴き取りを通じて、会社の財産や権利義務の状況を調査します。未払いの賃金や買掛金、未回収の売掛金なども含めて確認します​。

4.財産の保全

会社の財産が適切に管理され、勝手に処分されないようにするための保全措置を行います。これには、印鑑や通帳、不動産の権利書などの重要書類の管理も含まれます。

5.破産申立書の作成と提出

必要な書類を準備し、裁判所に破産申立書を提出します。書類の正確性と完全性が求められます​。

6.破産手続開始の決定と破産管財人の選任

裁判所が破産手続開始を決定し、破産管財人を選任します。破産管財人は会社の財産を調査し、換価処分(財産を売却して現金化すること)を行います​。

7.債権者集会

破産手続開始から数ヶ月後に、裁判所で債権者集会が開催されます。破産管財人が手続の進捗や配当額の見通しを報告し、債権者と協議します​。

8.債権者への配当

換価処分が完了した後、その資金をもとに債権者への配当が行われます。配当が完了すると、破産手続が終結します。

9.破産手続の終結と法人格の消滅

裁判所が手続の終了を決定し、法人格が消滅します。これにより、会社の義務や権利は全て終了します​。

会社を倒産させる際にかかる費用

会社を倒産させる際は、次のような費用がかかります。

裁判所や破産管財人に支払う費用

破産手続きや民事再生手続きに必要な費用です。裁判所や破産管財人に支払う費用は通常、数万円から数十万円程度となります。中でも予納金は負債総額に応じて高くなっていき、数百万円がかかるケースも少なくありません。

弁護士費用

破産手続きや民事再生手続きを進めるためには弁護士の助けが必要です。弁護士費用は依頼する弁護士事務所によりますが、数十万円から数百万円になることがあります。

会計士費用

会社の財務状況を整理し、必要な報告書を作成するために会計士の助けが必要です。会計士費用も数十万円から数百万円になることがあります。

整理費用

倒産手続きを進めるために必要な事務費用や、従業員の解雇に伴う費用などが該当します。これには、未払いの給与、退職金、社会保険料の精算費用などが含まれます。

その他の費用

倒産手続きに関連するその他の費用として、資産の評価費用、オークション手数料、債権者への通知費用などが発生します。

まとめ

企業の倒産は、破産や特別清算、民事再生、会社更生など、それぞれの特性や適用条件を理解したうえで選択する必要があります。また、手続きにも煩雑な部分が多いため、専門家のアドバイスを受けながら行うことが重要です。倒産させることを検討されている方は、梅田パートナーズ法律事務所までお気軽にご相談ください。

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この記事を監修した弁護士

弁護士 西村 雄大
梅田パートナーズ法律事務所

大阪弁護士会【登録番号 49195】

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弁護士ご紹介

代表弁護士

西村 雄大

弁護士の西村 雄大と申します。これまで「弁護士」という職業は、一般的にどこか取っ付き難い職業として認知されていたのではないかと思います。
今はインターネットなどを通じて、ある程度の知識は誰でも取得できるようになりました。法律に関しても同じです。
このような時代だからこそ、弁護士に頼んでよかったと思っていただけるよう、プラスアルファの情報・一つ上のサービスを心掛けて対応します。

法人破産申立て実践マニュアル〔第2版〕

弊所代表弁護士の西村雄大が「法人破産」に関する書籍に著書(共著)として参加し出版しております。

経 歴

2010
京都大学 卒業
2012
神戸大学法科大学院 卒業
2012
司法研修所
2013
弁護士 登録
2014
中小企業診断士 登録
2014
梅田法律事務所 設立
2015
経営革新等支援機関 認定
2017
梅田パートナーズ法律事務所 改称

資格・登録等

所属団体

テレビ出演

・2024年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「船井電機 突然の破産」についてコメント出演しました。

・2022年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「スーパーマーケット ツジトミの倒産」についてコメント出演しました。

著書および論文名

  • ・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
  • ・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
  • ・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載

事務所概要

事務所

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〒530-0047 大阪府大阪市北区西天満4-6-4 R-Ⅱビル2階
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