法人破産の弁護士費用の相場は?着手金や実費について解説

2026.1.20

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法人破産の際には、多額の弁護士費用がかかる可能性を懸念する方も多いのではないでしょうか。
事前に弁護士費用を用意したうえで、弁護士に相談することが大切ですが、分割払いができるケースもあります。

今回は、法人破産の弁護士費用の相場や準備のポイントなどについて解説します。

この記事の監修者

弁護士法人 梅田パートナーズ法律事務所
代表弁護士 西村 雄大

資格・登録機関
所属団体

法人破産の弁護士費用の種類

法人破産の弁護士費用には、着手金と実費が必要です。それぞれ詳しく見ていきましょう。

着手金

着手金は、法人破産ができたかどうかに関係なく、着手した段階で発生する費用です。必要な最初の作業や調査、書類の整備などに充てられます。着手金の額はケースの複雑さや規模に応じて異なります。

実費

実費は、法人破産の手続きを進める際に、弁護士が必要な経費のことです。弁護士が法廷や裁判所に出席する際の交通費、遠方の法廷や裁判所に出席する場合の宿泊費、裁判所との連絡や書類の送付にかかる通信費用などがあります。

法人破産では、法人破産が完了した後に成果報酬として弁護士に支払う費用は発生しません。

法人破産の弁護士費用の相場

法人破産には、少額管財事件と特定管財事件があります。なお、特定管財事件という言葉は正式なものではありませんが、便宜上このように呼ばれています。

特定管財事件は、複雑な法人破産のケースや大規模な会社の法人破産において適用されるものです。少額管財事件よりも難易度が高いため、弁護士費用も高くなることが一般的です。

ただし、弁護士費用は他にも複雑性や実費などによって費用が変動します。

中小企業の法人破産では、50万円~(債権者数及び会社の規模によって変動)と考えておきましょう。

引継予納金についても確認が必要

弁護士費用だけではなく、裁判所に支払う引継予納金についても確認が必要です。引継予納金とは、会社の資産と債務を管理する管財人に支払う報酬です。引継予納金の額は、法人の規模や資産、債権者の人数などを踏まえて決定されます。

少額管財事件で20万円程度ですが、特定管財事件では70万円程度の費用が必要です。

法人破産の申し立ての流れとは?費用・必要書類も解説

代表者個人の自己破産にも費用がかかる

中小企業では、会社の代表者が連帯保証人になっている場合があります。この場合、法人破産すると代表者が借金を返済することになりますが、法人が抱える借金は個人が返済できない規模であることが一般的です。

そのため、中小企業の法人破産では会社代表者の自己破産も必要になる可能性があります。法人破産と代表者の自己破産を同時に進めることが多く、それぞれに費用がかかります。

法人破産の弁護士費用を用意するときのポイント

法人破産を行いたくても、弁護士費用を支払えないために行えない事態にならないように、次のポイントを押さえておきましょう。

あらかじめ用意しておく

弁護士に依頼する場合、着手金が必要です。この着手金をあらかじめ用意しておく必要があります。売掛金を一部法人破産費用に充てることで、資金を調達することも可能です。法人破産をせざるを得ないと判断するまでにはある程度の期間があるため、あらかじめ費用を用意しておきましょう。

法人の資産を処分する

法人破産の費用を捻出するために、資産を処分することも検討しましょう。ただし、事業継続に必要な資産の売却はできません。また、売却できるのであれば、それを借金の返済に充てるべきとの考え方もあります。実際、法人破産の前に資産を処分すると、管財人から否認権の行使が行われる恐れもあるため、慎重に判断しなければなりません。

否認権の行使とは、破産手続開始前に処分された資産を取り戻す行為です。資産を処分して現金化したとしても、否認権の行使によって元の状態に戻ってしまいます。

したがって、法人破産の費用がない状況においては、まず弁護士に費用も含めて相談することが重要です。

分割払いに対応している弁護士に相談する

弁護士事務所によっては、着手金の分割払いに対応しています。弁護士事務所のWebサイトをチェックして、分割払いの可否を確認しましょう。ただし、分割払いの対応については、法人破産のケースによって異なる場合があります。また、支払い回数や金額、手数料なども双方合意のもとで決める必要があるため、まずは相談することが大切です。

会社破産手続きにかかる費用|支払えない場合はどうしたらいい?

会社の破産手続きを行なった場合には、費用としては大きく分けると「裁判所に納める費用」と「弁護士に支払う報酬や着手金」があります。

また上記以外には、破産管財人の報酬として予め納める「予納金」というものがあります。

裁判所に納める費用

裁判所に納める費用としては、破産手続きを申し立てた際の手数料がこれにあたります。

具体的には申立印紙代と官報公告予納金が裁判所に支払う手数料となります。
申立印紙代は1000円、官報公告予納金は13000〜15000円程度となっています。

そのほかには予納郵券と債権者宛封筒といったものが必要となりますが、これらは雑費といえるでしょう。

結果的に裁判所に支払う申立費用は数万円以下となります。

弁護士費用の相場

法人破産の弁護士費用は、事務所や負債規模によって変わりますが、
50〜300万円程度となっています。

負債規模によって弁護士費用が変わる理由としては、法人が破産した際の負債額が大きければ大きいほど、手続きが煩雑となるため、負債額に応じた報酬体系となっている弁護士事務所が多いからです。

上記の額の具体的な内訳は、着手金・報酬、実費となっています。
着手金は法人破産を受任した際に支払う弁護士費用であり、頭金のようなものと理解していただければ大丈夫です。
報酬は実際に法人破産が完了してから弁護士に支払う費用となっています。

弁護士事務所によって費用が違ってくるため、法人破産をする際には無料相談などを利用し、見積もりを作成してもらうことをおすすめします。

なお、実費とは法人破産を進める上で必要となってくる経費のことを指し、裁判所に向かう時の交通費や宿泊費などがこれにあたります。

予納金にかかる費用

予納金は、破産管財人の報酬として充てられる費用となります。

裁判所によって予納金の額は多少変わり、またその額も負債総額に応じて変化します。
相場としては以下のようなものとなっています。

5000万円未満→70万円
5000万円~1億円未満→100万円
1億円~5億円未満→200万円
5億円~10億円未満→300万円
10億円~50億円未満→400万円
50億円~100億円未満→500万円
100億円以上→700万円

費用を少しでも安く抑えるには

上記のように弁護士費用と予納金が破産手続きに必要な費用のほとんどを占めています。

そして破産者としては少しでも費用を抑えたいというのが本音だと思います。
そこで少額管財事件として手続きを進めるように弁護士に依頼することで予納金の額を最小限に抑えることができます。

具体的な少額管財事件の予納金としては、原則として20万円となっており、上記で示した予納金の相場よりも大幅に下回った額になっています。

ただし、少額管財事件が適用されるためにはいくつかの条件を満たす必要があります。
・弁護士が代理人である
・法人破産手続きを3ヶ月で終えられる見込みがある
・債権者数が限定的である
・未払い賃金や偏頗弁済などの交渉、訴訟がない

少額管財事件では、手続きが簡易かつ迅速で行われるため、予納金が少額となっており、上記のような条件を満たしていれば手続きが簡易になるということです。

まとめ

法人破産の際は弁護士のサポートが必須と言えるため、引継予納金だけではなく弁護士に支払う着手金や実費についても確認が必要です。
弁護士に依頼する際の着手金の準備が難しい場合は、分割払いに対応している弁護士事務所に相談することをおすすめします。

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代表弁護士

西村 雄大

弁護士の西村 雄大と申します。これまで「弁護士」という職業は、一般的にどこか取っ付き難い職業として認知されていたのではないかと思います。
今はインターネットなどを通じて、ある程度の知識は誰でも取得できるようになりました。法律に関しても同じです。
このような時代だからこそ、弁護士に頼んでよかったと思っていただけるよう、プラスアルファの情報・一つ上のサービスを心掛けて対応します。

法人破産申立て実践マニュアル〔第2版〕

弊所代表弁護士の西村雄大が「法人破産」に関する書籍に著書(共著)として参加し出版しております。

経 歴

2010
京都大学 卒業
2012
神戸大学法科大学院 卒業
2012
司法研修所
2013
弁護士 登録
2014
中小企業診断士 登録
2014
梅田法律事務所 設立
2015
経営革新等支援機関 認定
2017
梅田パートナーズ法律事務所 改称

資格・登録等

所属団体

著書および論文名

  • ・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
  • ・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
  • ・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載

テレビ出演

・2025年 日本テレビ様のnews zeroにて脱毛サロン“ミュゼ”「解散を決定」」についてリモート出演しました。

・2025年 日本テレビ様のnews zeroにて脱毛サロン“ミュゼ”休業「給料未払い」」についてリモート出演しました。

提供元:日テレNEWS NNN

・2025年 関西テレビ様の「newsランナー」にて、ミュゼプラチナム従業員が破産申し立て」についてコメント出演しました。

・2024年 関西テレビ様の「ドっとコネクト」にて、「アリシアクリニックの破産」についてリモート出演しました。

・2024年 日本テレビ様の「news zero」にて、「アリシアクリニックの破産 利用者への返金」についてコメント出演しました。

・2024年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「船井電機 突然の破産」についてコメント出演しました。

・2022年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「スーパーマーケット ツジトミの倒産」についてコメント出演しました。

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