コロナの影響でピンチな旅館・ホテル業界は廃業一択?M&Aという選択肢を知ろう

2021.11.29

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コロナの影響で旅館・ホテル業界は大きな打撃を受けました。黒字化が難しい場合は廃業を選択せざるを得ませんが、廃業にも費用と時間がかかります。そこで検討したいのがM&Aという選択肢です。ここでは、旅館・ホテル業界が受けたコロナの影響やM&Aを選ぶメリットなどについて詳しくご紹介します。

旅館・ホテル業界が受けたコロナの影響

2020年上半期の旅館・ホテル簡易宿所の倒産件数は80件で、2019年の72件を上回っています。さらに、80件中37件がコロナ関連倒産となっており、約半数を占めました。

※出典元:帝国データバンク「旅館・ホテル・簡易宿所の倒産動向調査(2020年上半期)

旅館・ホテル業界は、コロナの影響で軒並み休業となり、人的コストや事業の維持コストがかかる一方で、収入の大部分が断たれる状況となりました。また、多額の負債を抱えるケースでは、取引先に多大な迷惑がかかるため、廃業を決断できずにいるケースもあります。

そのような場合に検討したいのがM&A(Mergers and Acquisitions)です。M&Aは、会社の売却や合併、吸収などのことで、近年多くの企業が廃業以外の道として選択しています。

旅館やホテル業界のM&Aのメリット

旅館・ホテル業界がM&Aを選択することには、どのようなメリットがあるのか詳しく見ていきましょう。

自己破産せずに事業を撤退できる

旅館・ホテル業界が廃業する場合、多くのケースでは代表者が個人保証を利用しているため、代表者の自己破産が必要になります。M&Aでは代表者が変わることで、個人保証も解除されるため、自己破産せずに事業から撤退できるのです。

従業員の雇用を守れる

M&Aを選択すれば、事業そのものは継続します。そのため、従業員を解雇する必要はありません。従業員を解雇することに悩み、廃業を決断できずにいた経営者にとって、メリットが大きい手法と言えるでしょう。

後継者問題も解消できる

コロナの影響で廃業を検討する際は、後継者の有無も判断材料となります。M&Aであれば、代表者が変わるので後継者問題も解消できます。

旅館・ホテル業界のM&Aが成功しやすい理由

旅館・ホテル業界のM&Aは成功しやすいと言われています。その理由を詳しく見ていきましょう。

旅館・ホテル業界に新規参入する人が多い

旅館やホテルは他業種から参入が多いため、M&Aに成功しやすい傾向があります。旅館・ホテル業界へ新規で参入する場合、多額の資金が必要です。建物を新築する他、スタッフの雇用、各種整備など、さまざまなものに多額の費用がかかります。

すでに体制が整っている旅館・ホテルを買収すれば、低コストで事業を始めることができます。

大規模な旅館・ホテルの経営者に人気がある

小規模の旅館・ホテルは、大規模な宿泊施設を経営している人物に人気があります。大規模な宿泊施設は、維持に莫大なコストがかかります。コロナのように休業せざるを得ない事態に追い込まれると、短期間で資金が尽きてしまうでしょう。小規模の旅館・ホテルであれば、リスクを抑えることができます。そのため、大規模な宿泊施設の経営者が小規模の旅館・ホテルを買収するケースが増えているのです。

旅館・ホテルのM&Aを成功させるポイント

旅館・ホテルのM&Aを成功させるために、次のポイントを押さえましょう。

ニーズに合う買い手を探す

旅館・ホテルのM&Aを成功させるには、高く評価してくれる買い手を見つける必要があります。全ての買い手候補にとって魅力的な旅館・ホテルは存在しません。買い手によって価値観が異なるため、予想以上に低い売却額を提示される場合があります。

経営している旅館・ホテルを高く評価してくれる買い手候補を早く見つけるために、M&Aの専門家に相談しましょう。

人材や取引先などもアピールする

旅館・ホテルの価値は、規模や知名度だけではなく、人材や取引先などの影響を受けます。そのため、人材や取引先なども買い手候補にアピールすることが大切です。資格保持者、経歴、お客様からの評価など、細かく伝えることで、旅館・ホテルの魅力が伝わりやすくなります。

まとめ

コロナの影響で、旅館・ホテル業界は大きな打撃を受けました。再建が難しい場合は、M&Aを検討してはいかがでしょうか。梅田パートナーズ法律事務所では、廃業手続きだけではなくM&Aの法的サポートも行っております。廃業とM&Aのどちらを選ぶべきか悩んでいる方もお気軽にご相談ください。

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この記事を監修した弁護士

弁護士 西村 雄大
梅田パートナーズ法律事務所

大阪弁護士会【登録番号 49195】

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弁護士ご紹介

代表弁護士

西村 雄大

弁護士の西村 雄大と申します。これまで「弁護士」という職業は、一般的にどこか取っ付き難い職業として認知されていたのではないかと思います。
今はインターネットなどを通じて、ある程度の知識は誰でも取得できるようになりました。法律に関しても同じです。
このような時代だからこそ、弁護士に頼んでよかったと思っていただけるよう、プラスアルファの情報・一つ上のサービスを心掛けて対応します。

法人破産申立て実践マニュアル〔第2版〕

弊所代表弁護士の西村雄大が「法人破産」に関する書籍に著書(共著)として参加し出版しております。

経 歴

2010
京都大学 卒業
2012
神戸大学法科大学院 卒業
2012
司法研修所
2013
弁護士 登録
2014
中小企業診断士 登録
2014
梅田法律事務所 設立
2015
経営革新等支援機関 認定
2017
梅田パートナーズ法律事務所 改称

資格・登録等

所属団体

テレビ出演

・2024年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「船井電機 突然の破産」についてコメント出演しました。

・2022年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「スーパーマーケット ツジトミの倒産」についてコメント出演しました。

著書および論文名

  • ・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
  • ・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
  • ・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載

事務所概要

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