借金の年利とは?返済額の計算方法から実質年利との違いまで解説

2021.8.11

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借金する際は、金利の確認が必要です。金利は年利で表記されていますが、返済額をどのように計算すれば良いかわからない方は多いのではないでしょうか。年利の計算方法を間違えると、想定以上に返済額が大きいことに後から気づく恐れがあります。そこで今回は、借金の年利とは何か、実質年利との違いや返済額の計算方法について詳しくご紹介します。

年利とは

年利とは、1年でどれだけの利率になるのかを示す言葉です。利息は元金に利率をかけ算して求めます。そのため、年利からは利息を算出できます。

年率と実質年率との違い

貸金業者のホームページや広告には、「実質年率」と表記されている場合があります。実質年率とは、保証料や手数料など、借金する際にかかる費用を含めた年利のことです。保証料や手数料は、利息と同じく業者にとっての利益ですので、これらも含めて利息を表記すべきとされています。

年利から利息を計算する方法

年利から利息を計算する際は、元金にそのまま年利をかけ算するだけではなく、返済までの日数に換算する必要があります。年利から利息を算出する計算式は次のとおりです。

元金×年利÷365日×返済までの日数

実質年利ではなく年利で算出する場合は、別で保証料や手数料がかかることに注意しましょう。実質年利から利息を算出する際は、年利のケースと同様に次の計算式を使います。

元金×実質年利÷365日×返済までの日数

【例】
・元金100万円
・実質年利15%
・30日分の利息を知りたい

100万円×15%÷365×30
=12,329円

毎月の返済額が20,000円の場合、12,329円が利息として返済することになり、残った7,671円が元金へ充当されます。この場合、翌月の元金は100万-7,671円=99万2,329円となります。

翌月の利息を知りたい場合は、この99万2,329円を元金として、同じように計算してください。

年利を下げる方法

年利を下げることで、返済総額を抑えられます。しかし、年利は貸金業者が予め設定しているものであり、借り入れる側が決めることはできません。ただし、次のようなケースでは年利が下がる場合があります。

返済実績がついた

滞納をせずに長く返済し続けている場合、年利が下がることがあります。これは、年利を下げて完済後も借りやすくすることで、継続的に借金をさせようとしているためです。滞納せずに時間をかけて返済する人物は、貸金業者にとっては優良顧客です。年利を理由に他社へ借り換えられると収益が減ることになるので、年利を下げて留まってもらおうとします。

借り換えやおまとめローンを利用する

借り換えとは、別の業者から借りたお金で現在借り入れている業者の借金を完済する手法です。例えば、年利15%のA社から年利10%のB社に借り換えると、年利5%分の利息が減額されます。ただし、借入残高がある状態で他社の審査に申し込むことになり、全く借金がない状態で申し込む場合と比べて審査に通過できる確率が下がります。

中には借り換えを前提としており、借入残高がある状態でも審査に通りやすい金融商品もあるので、チェックしてみてはいかがでしょうか。おまとめローンは、複数の借り入れを1本化することです。例えば、A社とB社からの借金をC社のおまとめローンで一本化します。

複数の業者から借金すると、返済期日の違いや年利の違いなどの影響で管理が難しくなります。おまとめローンで借金を一本化すれば、返済日や利息の計算を間違えたりすることが少なくなるでしょう。

債務整理

債務整理は、借金を減らす手続きのことです。任意整理と自己破産、個人再生があり、それぞれ手続きの内容が異なります。例えば任意整理では、裁判所を通さずに貸金業者と交渉し、借金の減額や年利のカットなどを行います。個人再生は、元金を圧縮して分割払いできるようにする手続きです。債務整理は通常、弁護士のサポートを受けて行うものなので注意しましょう。

年利を下げる交渉は弁護士に任せましょう

借金の年利を下げる交渉は自分でも行えます。しかし、年利の引き下げには返済実績や滞納の有無、収入の安定性など、さまざまな要素が関わるため、「年利を下げてほしい」と伝えるだけでは成功しないでしょう。

また、年利を下げてもらおうとすると、「返済が厳しくなってきたから交渉しているのでは?」と疑われる恐れもあります。そのため、年利を下げたいときは弁護士にサポートしてもらうことが大切です。

まとめ

総返済額や月々の返済額を算出するには、年利について深く理解する必要があります。また、年利を下げたいときは、自分で交渉するのではなく弁護士にサポートしてもらうことが大切です。梅田パートナーズ法律事務所では、個人の債務整理のサポートから法人の破産手続き、企業再生まで、幅広く対応しております。まずはお気軽にご相談ください。

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この記事を監修した弁護士

弁護士 西村 雄大
梅田パートナーズ法律事務所

大阪弁護士会【登録番号 49195】

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代表弁護士

西村 雄大

弁護士の西村 雄大と申します。これまで「弁護士」という職業は、一般的にどこか取っ付き難い職業として認知されていたのではないかと思います。
今はインターネットなどを通じて、ある程度の知識は誰でも取得できるようになりました。法律に関しても同じです。
このような時代だからこそ、弁護士に頼んでよかったと思っていただけるよう、プラスアルファの情報・一つ上のサービスを心掛けて対応します。

法人破産申立て実践マニュアル〔第2版〕

弊所代表弁護士の西村雄大が「法人破産」に関する書籍に著書(共著)として参加し出版しております。

経 歴

2010
京都大学 卒業
2012
神戸大学法科大学院 卒業
2012
司法研修所
2013
弁護士 登録
2014
中小企業診断士 登録
2014
梅田法律事務所 設立
2015
経営革新等支援機関 認定
2017
梅田パートナーズ法律事務所 改称

資格・登録等

所属団体

テレビ出演

・2024年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「船井電機 突然の破産」についてコメント出演しました。

・2022年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「スーパーマーケット ツジトミの倒産」についてコメント出演しました。

著書および論文名

  • ・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
  • ・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
  • ・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載

事務所概要

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