企業が倒産するまでのよくあるパターンとは?
経営が傾いた状態が続くと、そのまま倒産へと至る恐れがあります。企業が倒産するまでのパターンは大体同じです。自社の現状を把握するためにも、倒産までのパターンを確認しておきましょう。ここでは、企業が倒産するまでのよくあるパターンと、取るべき対策について詳しくご紹介します。
企業の倒産パターンを知っておくべき理由
会社が倒産する理由はさまざまですが、経営が傾き始めてから倒産するまでの流れはどの企業もほぼ同じです。現在の会社の状況から倒産のリスクを見極めて、必要な対策を立てましょう。また、企業の倒産パターンを知っておくことで、他社の倒産リスクも確認できます。
取引先が倒産したことで商品や部品の発注・受注が激減し、連鎖倒産するケースは少なくありません。取引先が倒産間近だとわかった場合には、早急に新たな取引先を見つける必要があります。
企業が倒産に至るまでのよくあるパターン
企業が倒産するのは、資金繰りが悪化して資金調達ができなったときです。企業が倒産に至るまでのよくあるパターンを各段階に分けて詳しくみていきましょう。
1.収益の悪化
収益が悪化する理由は、競争の激化、商材の陳腐化、サービスの質低下などです。コロナのような外的要因による一時的な収益悪化は、事態が収拾すれば再び回復する可能性があります。しかし、競合の増加、サービスの質低下などは、対策しなければ収益の悪化は止まりません。
まずは、収益が悪化した原因を突き止めることが先決です。また、収益を増やすだけではなく、支出を減らすことも視野に入れましょう。収益を増やしつつ支出を減らすことで、収益を早く回復できます。
2.財務の悪化
収益の悪化が続くと、やがて財務が悪化します。財務が悪化する理由は、赤字の定着化、資産の不良化、金利の負担の増加などです。財務が悪化した企業は、架空取引や融通手形、高利貸しの利用などに走りやすいため、注視しておきましょう。
3.資金繰りの悪化
財務の悪化が続くと、資金繰りが悪化します。債務超過になると、金融機関や取引先からの信用が低下して資金調達や事業の継続が難しくなります。この段階で対策を始めても、取引先や金融機関からの信用は回復できません。経営を立て直し、再び黒字で安定させることで、以前と同じような関係に戻るでしょう。
企業が倒産への道を進んでいるときに取るべき対策
企業が倒産への道を進んでいることに気づいたら、次のように対策を立てましょう。
収支の改善
収支が悪化したときは、速やかに収支の改善を目指しましょう。収支の改善方法は、展開している事業の数、性質などで異なります。複数の事業を展開している場合は、コア事業に注力して収益を増やしましょう。また、余裕があれば新事業を展開して、収益の柱を増やすのも1つの方法です。
販売方法に問題がある場合は、販売戦略の見直し、販売員のスキルアップなどに力を入れてみてください。また、収益を増やすための対策とあわせて、支出を減らすことにも挑戦しましょう。
支出を減らす方法には、正社員が行っていた業務の一部を非正規社員に振り替える、ツールの導入による業務効率化、従業員のスキルアップによる人員削減、リストラなどがあります。ただし、リストラは「人員整理の必要性」、「解雇回避努力義務の履行」、「解雇者選定の合理性」、「手続きの妥当性」の4つを満たした場合にのみ行えます。
財務の改善
財務の改善方法には、事業売却やさらなるリストラ、資本の増強などがあります。採算を取れていない事業、高い価値を有する事業などを売却することで、コスト削減と資本増強の両方のメリットを得られます。ただし、さらなるリストラは最小限に留めることが大切です。複数回にわたるリストラは、経営が傾いていることを内外に知らせることになるため、取引先からの信用低下に繋がります。また、不安を感じた従業員が退職してしまうリスクもあります。
キャッシュフローの改善
資金繰りが悪化したときは、キャッシュフローの改善を目指しましょう。返済計画のリスケや支払条件の緩和などを取引先や金融機関に求めてください。ただし、キャッシュフローを改善しても、収支が改善するとは限りません。
キャッシュフローが悪化した場合は、各種リスケに加えて、財務と収支の改善を目指す必要があります。
まとめ
企業が倒産するまでのパターンは大体同じです。経営が傾いていることをいち早く察知して、速やかに対策を立てましょう。関係各所へのリスケを依頼する際には、梅田パートナーズ法律事務所へご相談ください。再建計画の立案や関係各所との交渉のほか、やむを得ず倒産する際には、破産手続きもサポートできます。経営を立て直すために何をすべきか悩んでいる方も、お気軽にご相談ください。
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