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除籍謄本とは?除籍抄本や戸籍謄本との違いから必要な場面・取得方法を解説

2023.2.9

この記事を監修した弁護士

弁護士 西村 雄大
梅田パートナーズ法律事務所

大阪弁護士会【登録番号 49195】

除籍謄本は、戸籍から全員がいなくなったことを証明する書類です。相続手続きにおける不動産登記や株式や車の名義変更などの場面で必要になるため、相続人は確認しておくことが大切です。この記事では、除籍謄本の内容や役割、使う場面、関連する書類との違い、取得方法などについて詳しく解説します。

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除籍謄本とは

除籍謄本とは、戸籍から全ての人がいなくなったことを証明する書類です。戸籍には家族が入っていますが、亡くなったり結婚したりした際は外れることになります。そうして全ての人がいなくなった戸籍を「除籍」といい、その写しを除籍謄本と呼びます。除籍謄本の保管期限は、除籍となった年度の翌年から150年です。

除籍謄本を使用する場面

除籍謄本は、誰が相続人なのかを調べる際に使用します。被相続人(死亡した人)が生まれてから亡くなるまでの履歴が掲載されている除籍謄本や戸籍謄本、改正原戸籍謄本を集める必要があります。

そのほか、株式や車の名義変更、不動産登記、被相続人の預貯金口座の名義変更・払い戻しなどの際にも必要です。

除籍謄本と他の書類の違い

除籍謄本と似た名称の種類がいくつかあります。それぞれの違いについて詳しくみていきましょう。

【関連コラム:原戸籍(改製原戸籍)とは?戸籍謄本や除籍謄本との違いから取得方法まで解説

除籍抄本との違い

除籍妙本とは、1人分の除籍の写しです。一方、除籍謄本は家族全員分の写しであり、相続が発生した際はこちらを使用します。

戸籍謄本との違い

除籍謄本は、その戸籍の中に誰もいませんが、戸籍謄本には1人以上が残っています。つまり、人が残っていれば戸籍謄本、残っていなければ除籍謄本といいます。

改正原戸籍謄本との違い

改正原戸籍謄本とは、戸籍の再編成や電子化などによって作り替えられた場合における以前の戸籍のことです。再編成されると前の戸籍は使われなくなりますが、改正原戸籍謄本として記録が残ります。

除籍の全部事項証明書との違い

戸籍を電子化すると、除籍の全部事項証明書が交付されます。電子化していれば除籍の全部事項証明書、電子化していなければ除籍謄本が交付される仕組みであり、内容は同じのためどちらも相続発生時の資料として利用できます。

除籍謄本の取得方法

除籍謄本は、役所窓口もしくは郵送で申請します。最新の戸籍はコンビニで取得可能ですが、除籍謄本は取得できないため注意しましょう。また、除籍謄本を取得できるのは、その除籍謄本の中に名前がある人とその配偶者、直系尊属(親や祖父母)、直系卑属(子どもや孫)のみです。

第三者でも請求できますが、その必要性が認められなければ発行には応じてもらえません。それでは、除籍謄本の申請方法について詳しくみていきましょう。

窓口での申請方法

本籍地がある役所窓口で手数料750円を支払って申請すると、その場で除籍謄本を受け取ることができます。なお、発行には「身分証明書」と「被相続人との関係を証明するための戸籍謄本」が必要です。

郵送で申請する

本籍地が遠方の場合は、「除籍謄本の申請書」と「身分証明書」、「被相続人との関係を証明するための戸籍謄本」に750円分の定額小為替と返信用切手を同封して郵送しましょう。取り寄せには数日かかるため、余裕を持って手続きすることが大切です。

除籍謄本を取り寄せる際の注意点

除籍謄本を取り寄せる際は、次の注意点を押さえましょう。

亡くなってから1~2週間が経たないと取得できない

被相続人が亡くなり死亡届が役所に提出されると戸籍に反映されます。反映には1~2週間かかるため、亡くなってすぐに申請しても除籍謄本は取得できません。

取得の順番に考慮が必要

相続人が誰なのかを調べる際は、被相続人が生まれてから亡くなるまでの全ての戸籍謄本や除籍謄本などが必要です。時系列順に取得しなければ、全ての相続人の情報を得られない恐れがあります。日付の順に取得して、相続人の調査に必要な書類を全て入手しましょう。

除籍謄本の取得は弁護士に任せるのがおすすめ

除籍謄本や戸籍謄本など複数の種類を時系列順に取得する必要があるうえに、それぞれ申請方法が異なります。必要書類に漏れがあると出直すことになり、余計な時間がかかってしまうでしょう。

弁護士は、これらの書類を正しく申請し取得できるため、スケジュールに遅れが出る心配がありません。また、古い時代では旧字体が使用されていたり、毛筆で書かれていたりしますが、弁護士であれば正確に読み解くことができます。

まとめ

除籍謄本は、相続人が誰なのかを調べる際に取得する書類です。他にもさまざまな書類の取得が必要であり、手続きに手間取ることで予定が遅れる可能性もあります。信頼できる弁護士に依頼することも検討しましょう。

梅田パートナーズ法律事務所では、除籍謄本の取得はもちろん、遺産分割協議や遺言書関連のサポートも行っております。まずはお気軽にご相談ください。

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弁護士法人梅田パートナーズ法律事務所は、確かな実績を積む30代の若い弁護士2名と事務スタッフ数名が在籍しております。
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相続に欠かせない税理士や司法書士、弁理士との提携で、それぞれの専門家とチーム体制で取り組みます。

特に財産に会社株式のあるケースや経営権が絡む相続問題を得意としており、税金対策や経営についても多角的な視点を持って、何が一番いいのかを考え、相続計画と遺言書をつくる必要があります。

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経 歴

2010京都大学 卒業
2012神戸大学法科大学院 卒業
2012司法研修所
2013弁護士 登録
2014中小企業診断士 登録
2014梅田法律事務所 設立
2015経営革新等支援機関 認定
2016梅田パートナーズ法律事務所 改称

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著書および論文名・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載

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