【弁護士が解説】破産管財人との面談で行うこととは?
会社の資金繰りが悪化して、債務超過に陥った場合には、破産の判断を行うことがあります。
破産とは、債務整理の一つであり、裁判所に対する申立て、破産管財人の選任、財産の管理、換価処分、債権者に対する配当という流れとなります。
ここで選任される破産管財人が、裁判所の監督の下で、破産財団の調査・管理・換価処分を行い、債権者に対して弁済・配当をしていきます。
同人が以上のような業務を行う上では破産の申立人、その代理人弁護士と三者で面談を行うことが必要となります。
このページでは、破産管財人との面談で行うことについてご紹介します。
破産管財人との面談で行うこと
破産管財人との面談は、破産手続きの開始決定時や、破産管財人の選任後に行われます。
そして、破産者には破産管財人からの質問に対して説明義務があるほか、聞かれずとも重要財産を開示する義務などがあります。
財産隠しが詐欺破産罪に該当することは言うまでもありません。
破産管財人から聞かれる内容としては、一般的には以下のものが挙げられます。
①債権者の種類と債権額
金融機関や取引先に対してそれぞれいくらの債務を負っているのか聞かれます。
②債権者に対する対応状況
債権者に対して破産の話をしているのか、債務については話し合いを行っているのかどうかなど聞かれることになります。
③保有している資産の内容と現在の状況・評価
破産管財人は上述の通り、会社が保有している資産を換価して、債権者に配当することになります。
そのため、会社が保有している財産として何があるか、その保管状況、評価額などを聞かれることになります。
④従業員の解雇の有無
破産は、会社の法人格の消滅を伴うため、雇用している従業員全員の解雇を行うことになります。
そのため、解雇の手続きがどれだけ進んでいるのか聞かれることになります。
⑤未払い賃金・未払い退職金の有無
潜在債務として未払いの賃金や退職金がある可能性があり、その額が大きくなっている可能性があります。
これらも債務であり、配当を必要とするものであるため、また、賃金債権は、破産手続き開始から3か月以内のものは最優先で支払われる債権となり、それより以前のものであっても、優先的破産債権として、優先して支払われる対象となります。
なお、2年の経過によって賃金債権は時効消滅します。
破産管財人との面談においては、必ず虚偽の説明を行わないこと、真摯に対応することが求められます。
破産にお困りの方は弁護士法人梅田パートナーズ法律事務所までご相談ください
以上のように、破産管財人は破産手続きのキーパーソンの一人であり、多くの重要な業務を行います。
破産管財人はあくまでも中立な立場で破産をサポートするものであり、プロとして適切な指摘や情報収集を行います。
もっとも、破産を経験したことがない方がほとんどであり、破産手続きの進め方、破産管財人との接し方、破産管財人に求められた資料の収集方法など、不明点がある方も少なくないでしょう。
破産問題に詳しい弁護士に相談・依頼をすることで、法的に適切なアドバイスを受けながら、手続きを迅速に行うことが期待できます。
当事務所は、事業再生、事業倒産、会社倒産、廃業、会社清算、会社破産、その他倒産問題を扱っており、債務で苦しんでいる経営者の皆様をサポートします。
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