プロパー融資とは?保証付き融資との違いやメリット・デメリットを解説

2022.9.20

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プロパー融資とは、銀行から直接受ける融資のことですが、その定義をご存じない方は多いのではないでしょうか。他の融資との違いを明確にしたうえで、自社にとって最適な融資方法を選択することが大切です。本記事では、プロパー融資の特徴や保証付き融資との違い、メリット・デメリットなどについて詳しく解説します。

プロパー融資とは?

プロパー融資とは、銀行からの直接融資のことです。「プロパー」には「正確な・本来の意味での」などの意味があり、プロパー融資は銀行における正式な融資を指します。銀行の融資には、銀行が直接融資をするプロパー融資のほかに、信用保証協会による保証付き融資があります。

プロパー融資と保証付き融資との違い

それでは、プロパー融資と保証付き融資にはどのような違いがあるのか詳しく見ていきましょう。

融資の仕組み

プロパー融資は、銀行が直接融資をするのに対し、信用保証協会の保証付き融資は、企業が信用保証協会に保証料を支払って保証を受け、銀行に融資してもらいます。銀行への返済ができなくなった場合は、残債の80~100%が信用保証協会から銀行へ支払われます。

これを代位返済といい、債務者は銀行ではなく信用保証協会に返済します。

審査に通過できる可能性

プロパー融資は銀行が債務者に直接貸し付けるため、貸し倒れリスクが高くなります。一方、信用保証協会の保証付き融資は、債務者が返済できなくなっても信用保証協会から代位返済を受けられるため、貸し倒れリスクを大きく軽減できます。

貸し倒れリスクが高くなればなるほどに審査基準が厳しくなるため、保証付き融資はプロパー融資よりも審査に通りやすいと言えるでしょう。

金利

金利は、保証付き融資よりもプロパー融資の方が高いことが一般的です。金利は信用度の影響を受けます。プロパー融資を受けられる企業は信用度が高いため、それだけ金利が低くなるのです。

融資限度額

プロパー融資に、予め決められた融資限度額はありません。企業の収益や信用度などを加味して融資限度額を決めます。一方、保証付き融資は無担保で8,000万円、担保があれば2億8,000万円が融資限度額です。

プロパー融資のメリット

ここまでに解説したプロパー融資の特徴を踏まえ、利用するメリットについて詳しく見ていきましょう。

総返済額を抑えられる

プロパー融資は保証付き融資と比べて金利が低いため、総返済額を抑えることができます。多額の借入では、金利が1%異なるだけで返済額に数十万円以上もの差が生じます。

巨額の融資にも対応できる可能性がある

プロパー融資の融資限度額は企業の収益や信用度などで決まるため、場合によっては巨額の融資も受けることができます。大きなプロジェクトを成功させるために多くの資金が必要な場合は、プロパー融資を申し込むとよいでしょう。

融資を受けられた場合は信用度が高まる

プロパー融資は審査が厳しいため、融資を受けられたという実績は企業の信用度を高めます。取引先企業との契約や他の金融機関の融資審査で有利に働くでしょう。

保証料が不要

信用保証協会の保証付き融資は、信用保証協会に融資金額の0.45~2.20%の保証料を支払う必要があります。多額の融資になれば数%の保証料も多額になるため、このような保証料がかからないことはプロパー融資のメリットと言えるでしょう。

審査日数が短い

プロパー融資は審査日数が短いため、なるべく早く融資を受けたい方に向いています。保証付き融資は銀行だけではなく信用保証協会の審査も受ける必要があるため、プロパー融資よりも審査に時間がかかります。

プロパー融資のデメリット

続いて、プロパー融資融資のデメリットについて詳しく見ていきましょう。

審査に通過できないリスクが高い

プロパー融資は審査が厳しいため、保証付き融資と比べて融資を受けられない可能性が高い点に注意が必要です。経営状況に問題がある企業や、創業期の企業はプロパー融資を受けることは難しいでしょう。

返済期間が短い傾向がある

貸し倒れリスクを抑えるために、返済期間を短く設定する傾向があります。重要なプロジェクトを成功させるために資金調達したものの、返済期間が短すぎて返済が滞ってしまう恐れもあるため、将来得られる見込みの収益を踏まえて希望融資額を決めましょう。

まとめ

プロパー融資は審査が厳しい一方で、低金利かつ多額の借入が可能というメリットがあります。保証付き融資と比較したうえで、自社にとって最適な融資方法を選択しましょう。また、資金繰りに悩んでいる状況の場合は、借金を減らす手続きも検討することをおすすめします。梅田パートナーズ法律事務所では、債務整理に関するサポートを行っておりますので、借金を減らしたい、整理したい方はお気軽にご相談ください。

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この記事を監修した弁護士

弁護士 西村 雄大
梅田パートナーズ法律事務所

大阪弁護士会【登録番号 49195】

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弁護士ご紹介

代表弁護士

西村 雄大

弁護士の西村 雄大と申します。これまで「弁護士」という職業は、一般的にどこか取っ付き難い職業として認知されていたのではないかと思います。
今はインターネットなどを通じて、ある程度の知識は誰でも取得できるようになりました。法律に関しても同じです。
このような時代だからこそ、弁護士に頼んでよかったと思っていただけるよう、プラスアルファの情報・一つ上のサービスを心掛けて対応します。

法人破産申立て実践マニュアル〔第2版〕

弊所代表弁護士の西村雄大が「法人破産」に関する書籍に著書(共著)として参加し出版しております。

経 歴

2010
京都大学 卒業
2012
神戸大学法科大学院 卒業
2012
司法研修所
2013
弁護士 登録
2014
中小企業診断士 登録
2014
梅田法律事務所 設立
2015
経営革新等支援機関 認定
2017
梅田パートナーズ法律事務所 改称

資格・登録等

所属団体

テレビ出演

・2024年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「船井電機 突然の破産」についてコメント出演しました。

・2022年 MBS 毎日放送様の「よんチャンTV」にて、「スーパーマーケット ツジトミの倒産」についてコメント出演しました。

著書および論文名

  • ・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
  • ・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
  • ・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載

事務所概要

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