独身の人の遺言書とは？その種類や必要性・ポイントを解説【大阪の相続に強い弁護士 西村 雄大監修：梅田パートナーズ法律事務所】

独身の人の遺言書とは？その種類や必要性・ポイントを解説

この記事を監修した弁護士

弁護士 西村 雄大
梅田パートナーズ法律事務所
大阪弁護士会【登録番号 49195】

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独身の場合、遺言書は不要と考える人もいるでしょう。実際には、遺言書は独身であっても作成しておくべきものです。この記事では、独身の方が遺言書を作成する方法やポイントなどについて詳しく解説します。

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独身の人にも遺言書が必要な理由

独身の人にも遺言書が必要な理由は以下のとおりです。

身内がいる場合は遺産分割協議が必要になる

身内がいる場合は遺産分割協議が必要になります。

例えば、親や兄弟姉妹がいる場合、その人たちとの間で遺産の分割に関する紛争が生じる可能性があります。
このような場合、遺言書がないと、法的手続きが複雑化し、時間と費用がかかることがあります。

身内がいない場合は国庫に帰属する

独身の人にとっても遺言書は重要です。身内がいない場合は、その財産は国庫に帰属してしまいます。

遺言書がないと、自分の望むように財産を処理することができないため、希望する相続人や慈善団体に遺産を残すことができません。

例えば、動物愛護団体や教育機関への寄付など、自身の意思を反映した遺言書がなければ、その財産の行く末は決定されません。

仲が悪い人物に相続されるリスクがある

独身であっても、遺言書は欠かせません。
特に、仲の悪い人物が相続人になるリスクがあります。遺言書がない場合、法定相続人として法律が定める人々が財産を相続します。
しかし、その中には本来望ましくない相続人が含まれる可能性があります。

例えば、親族間で確執がある場合、意図せずにその人物が財産を相続することになりかねません。遺言書があれば、自らが希望する相続人や財産の使途を明確に定めることができます。

遺言書の形式

遺言書には、次の3つの形式があります。

自筆証書遺言

自筆証書遺言は、遺言者が全文を自ら手書きする形式の遺言書です。
自宅などで手軽に作成できる利点がありますが、要式違反になりやすく、そのために無効になるリスクも考えられます。
また、死後に発見されにくい場合や、破棄や隠匿されやすいというリスクもあります。

例えば、高齢の遺言者が自宅で遺言書を作成し、他の家族にその存在を伝えずに自ら保管していたとします。
しかし、その遺言書が突然失われたり、発見されないまま遺言者が亡くなってしまう可能性があります。
さらに、家族間での争いや不和がある場合、遺言書が破棄されたり隠匿されたりするリスクも考えられます。

公正証書遺言

公正証書遺言は、公証人によって公的な文書として作成される遺言書です。
この形式の遺言書は、その公的な性質から信頼性が非常に高く、要件に適合すれば無効になるリスクは極めて低いとされています。

公正証書遺言を作成するには、まず公証役場に申し込み、公証人との面談を設定します。
面談の際に遺言内容を相談し、公証人がそれをまとめ、遺言者の意思を確認した上で遺言書を作成します。
その後、公証人や証人の署名・押印を経て、公正証書遺言が完成します。

秘密証書遺言

秘密証書遺言は、遺言者がその内容を秘密に保持しつつ、公証人によって認証される形式の遺言書です。
この形式では、公証人自体が遺言書の内容を把握することはありません。作成には一定の費用がかかり、また遺言書の保管は遺言者自身が行う必要があります。

独身の人は弁護士のサポートを受けた方がいい

独身であるからといっても、遺言書の作成や相続手続きにおいては弁護士のサポートを受けることが賢明です。
なぜなら、遺産の相続には法的な複雑さが伴い、知識と経験を要するからです。

有効な遺言書の作成は難しい

遺言書の作成においては、法的な要件を適切に満たす必要があります。
弁護士は適切な形式での遺言書の作成を支援し、要件を満たすことで無効になる事態を回避します。
例えば、適切な証人の選定や内容の明確化など、重要な要素を見落とさないようにサポートします。

相続の全面的なサポートが可能

相続手続きにおいても、弁護士のアドバイスは重要です。相続人の特定や遺産の分割など、法的な手続きは複雑であり、専門家の指導が必要です。
弁護士は遺産の評価や税務上の問題など、専門的な知識を提供し、円滑な手続きをサポートします。

トラブルを早期に解決できる

独身の場合でも、親族や遺言執行者とのトラブルや紛争が発生する可能性があります。
弁護士はこのような紛争の解決にも寄与し、法的手段を駆使して適切な解決策を提案します。

まとめ

独身であっても遺言書は重要です。
身内がいる場合は遺産分割協議が必要であり、遺言書がない場合は法的手続きが複雑化し、国庫に帰属するリスクがあります。

また、身内がいない場合でも、遺言書がないと仲の悪い人物が相続人になるリスクがあるため、自らの意志を反映した遺言書が必要です。

遺言書の作成については、梅田パートナーズ法律事務所までお気軽にご相談ください。