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【死亡後の手続き】年金の支給停止手続きとは?具体的な方法から必要書類・流れまで解説

2022.10.2

この記事を監修した弁護士

弁護士 西村 雄大
梅田パートナーズ法律事務所

大阪弁護士会【登録番号 49195】

家族が亡くなった際の手続きはいくつもありますが、忘れてしまいがちなのが年金の支給停止手続きです。死亡届を提出するだけでは年金の支給が止まらないため、別途手続きしなければなりません。本記事では、年金の支給停止手続きの方法から必要書類、流れまで詳しく解説します。

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年金の支給停止手続きとは

年金の支給停止手続きとは、亡くなった家族の年金の支給をストップするための手続きです。年金は亡くなると受給できなくなるため、受給の停止手続きが必要になります。また、死亡届と連動していないため、別で手続きを踏まなければなりません。

ただし、日本年金機構へ故人のマイナンバーが収録されている場合は、手続きを行わなくても年金の支給が停止されます。

年金の支給停止手続きの流れ

年金の支給停止手続きは、日本年金機構へ年金受給権者死亡届(報告書)を提出することで完了します。手続きの流れについて詳しく見ていきましょう。

1.提出期限と提出先を確認する

年金の支給停止手続きは、年金事務所か年金相談センターで行います。提出期限は、故人が気宇性年金受給者であれば死亡後10日以内、国民年金受給者の場合は14日以内です。

2.必要書類を準備する

年金の支給停止手続きには、次の必要書類が必要です。

・年金受給者死亡届(報告書)
・故人の年金証書
・故人が死亡したことを証明できる書類
→死亡診断書(または死体検案書)のコピー、戸籍抄本、住民票除票など

年金受給者死亡届(報告書)は、日本年金機構ホームページからダウンロードするか、住所地を管轄する役所窓口で受け取りましょう。なお、手続きには2部必要なため、ダウンロードして印刷する場合は忘れないようにしてください。

3.手続きする

日本年金機構へ年金受給権者死亡届(報告書)とその他の必要書類を提出しましょう。

年金の支給停止手続きの期日を過ぎることの問題点

期日までに年金の支給停止手続きを行わなかった場合は、次のような問題が発生します。

不正受給の扱いになる

年金の支給停止手続きを期日までに行わなかった場合、故人の口座に年金が振り込まれます。故人は年金を受け取る権利を持たないため、このような事態は不正受給にあたります。

家族にその自覚がなかったとしても不正受給とみなされ、発覚した場合は本来支給されるはずではなかった年金を一括で返金することになります。

詐欺罪に問われる

年金受給者の死亡を隠して年金を不正に受給した場合、詐欺罪に問われる恐れがあります。国民年金法では、虚偽やその他の不正な手段で給付を受けた場合、3年以下の懲役または100万円以下の罰金を科すことが定められています。

厚生年金法では具体的な罰則が設けられていませんが、刑法における詐欺罪が適用されるでしょう。詐欺罪は、10年以下の懲役と比較的重い罰則が定められています。

未支給年金の申請も忘れずに行う

未支給年金とは、本来支給されるはずだったものの死亡日と支給日の関係で支給されなかった年金のことです。公的年金は偶数月の15日に後払いされるため、故人の年金受取口座の凍結と新規の年金早期処理が停止されるタイミングの関係で、支給されるべき年金が振り込まれないケースが生じます。

また、亡くなった月の年金については、死亡日にかかわらず全額支給するルールが定められているため、未支給年金は必ず発生します。

未支給年金の請求方法

未支給年金は請求しなければ支給されないため、忘れずに手続きしましょう。未支給年金の請求方法は次のとおりです。

1.提出先を確認する

未支給年金を請求する際は、年金事務所か年金相談センターに必要書類を提出します。

2.必要書類を確認する

未支給年金の請求に当たり提出が必要な書類は次のとおりです。

・未支給【年金・保険給付】請求書(2部必要)
・故人の年金証書
・故人と請求者との関係が確認できる書類
→戸籍謄本など
・故人と請求者とが生計を同じくしていた事実を確認できる書類
→故人の住民票除票と請求者の世帯全員の住民票
・健康保険被保険者証
・給与簿や賃金台帳など
・源泉徴収票や課税(非課税)証明書など
・預貯金通帳など
・未支給年金の受取口座がわかるもの

【関連コラム:相続税における「生計を一にしていた親族」とは?具体例や注意点を解説

3.申請する

年金事務所か年金相談センターに必要書類を提出しましょう。

【関連コラム:みなし相続財産とは?代表例と押さえておくべきポイント

まとめ

家族が亡くなった際は、死亡届だけではなく年金の支給停止手続きも行う必要があります。
手続きを忘れていて不正受給の扱いになれば罪に問われる恐れがあるため、手続きは確実に行いましょう。
また、相続に関する手続きも忘れずに行う必要があります。

梅田パートナーズ法律事務所では、相続のサポートはもちろん年金の支給停止手続きの代行なども行っております。まずはお気軽にご相談ください。

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西村 雄大Takahiro Nishimura

弁護士法人梅田パートナーズ法律事務所は、確かな実績を積む30代の若い弁護士2名と事務スタッフ数名が在籍しております。
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特に財産に会社株式のあるケースや経営権が絡む相続問題を得意としており、税金対策や経営についても多角的な視点を持って、何が一番いいのかを考え、相続計画と遺言書をつくる必要があります。

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経 歴

2010京都大学 卒業
2012神戸大学法科大学院 卒業
2012司法研修所
2013弁護士 登録
2014中小企業診断士 登録
2014梅田法律事務所 設立
2015経営革新等支援機関 認定
2016梅田パートナーズ法律事務所 改称

事務所概要

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著書および論文名・著書(共著):法人破産申立て実践マニュアル(野村剛司 編著/青林書院)
・法学セミナー平成26年10月号「倒産法の魅力と倒産法の学修」
・物流業界の未来を創る雑誌「物流新時代」にて「西村弁護士の法律相談室」を連載

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